韓国では日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の8月15日、朴槿恵大統領は毎年恒例の記念式典で演説した。日韓関係についての言及は異例の一言のみだった。
朝鮮日報によると「日韓関係も歴史を直視する中で、未来志向的な関係で新しく切り開いていかなければならない」と述べた。
韓国大統領は例年、この式典の演説で日韓の歴史問題について一定の言及をしているが、8月12日に日韓両政府が元慰安婦を支援する「和解・癒やし財団」の事業内容と日本側の10億円支出で大筋合意したことを受けてか、慰安婦問題への直接・間接的な言及もなかった。演説内容は国内経済や北朝鮮を巡る国際情勢について多くの時間が割かれた。韓国における相対的な日本の存在感の低下も影響しているとみられる。
一方、韓国の与野党の国会議員10人が8月15日に竹島(韓国名・独島)を訪問した。
与党・セヌリ党の羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)氏を団長に、野党「共に民主党」「国民の党」を含む超党派の10人がヘリで直接、島に上陸し、常駐している海洋警察職員を激励するなどのパフォーマンスをした。聯合ニュースが伝えた。
朝日新聞デジタルによると、日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は、13日の時点で在日韓国大使館の李熙燮・次席公使に上陸中止を電話で求めていた。15日に改めて李氏を外務省に呼び、抗議した。
日本側の抗議について、団長の羅議員は13日、聯合ニュースに対し「我が国の領土に行くのに、日本の抗議はあきれた主張だ」と意に介さない意向を示していた。
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