フランス、夜間照明の規制を開始:パリも暗く

今年1月にフランスで可決された、夜間の照明を規制するエネルギー保護法が、7月1日(現地時間)夜に発効となった。
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The Eiffel tower is seen before submerging into darkness at 8:30 pm (local time) as part of the Earth Hour switch-off on March 23, 2013 in Paris. Organisers expect hundreds of millions of people across more than 150 countries to turn off their lights for 60 minutes on Saturday night -- at 8:30 pm local time -- in a symbolic show of support for the planet. While more than 150 countries joined in last year's event, the movement has spread even further afield this year, with Palestine, Tunisia, Suriname and Rwanda among a host of newcomers pledging to take part. AFP PHOTO BERTRAND LANGLOIS (Photo credit should read BERTRAND LANGLOIS/AFP/Getty Images)
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今年1月にフランスで可決された、夜間の照明を規制するエネルギー保護法が、7月1日(現地時間)夜に発効となった。

商業ビルや、住宅以外の建物の所有者は、省エネのために夜間の照明を消さなければならなくなった。特に、「光の都」と呼ばれたパリは、照明禁止の影響を最も大きく受けることになる。

フランスのテレビチャンネル「TF1」の報道によると、店舗や非住宅建物の所有者は、深夜1時までに、あるいは最後の従業員が建物を出てから1時間以内に、すべての内部照明を消すことを求められる。外部の看板や建物外壁のライトアップ等も、深夜1時から午前7時の間は消灯しなければならない。

照明禁止の実施の責任はそれぞれの市町村長が負い、照明を消さなかった企業には750ユーロ(約9万8000円)の罰金が科される。違反を繰り返した場合は電気の供給を止められる可能性もある。

環境・持続可能開発・エネルギー省が出した声明によると、この夜間照明規制により、年間で2億ユーロ(約260億円)の経費と二酸化炭素25万トン分の節約が期待できるという。

環境・持続可能開発・エネルギー大臣であるデルフィーヌ・バト氏は今年1月、全国的に照明を制限することによって、「光害」を減らすことになるとも説明した。[野生生物種の繁殖サイクルや渡り等に影響し、生態系に悪影響があるほか、人間の睡眠への影響も指摘されている]

規制には例外規定もある。エッフェル塔の夜間のイルミネーションは継続され、セキュリティ関連の点灯も維持される。クリスマス期間や祝日前夜等には規制は適用されない。[また、特別地区(パリ市内ではシャンゼリゼ、モンマルトルなど)でも特例措置が認められる]

ブルームバーグが昨年12月に報道したように、不要な照明をすべて消すという提案は、観光業界の業者からは多くの批判を受けてきた。

パリが「La Ville Lumiere(光の都)」と呼ばれるようになったのは、17世紀から18世紀にかけての啓蒙の時代に文化の中心とされたからだ。しかし、1800年代初期にガス灯が街灯として設置されたときに、この名前が本来の意味に近いものになったと「france info」では説明している。

[冒頭の写真は、2013年3月23日に行われた「アース・アワー」で照明が落とされたエッフェル塔。アース・アワーは、3月の最終土曜日に1時間電気を使わないというイベントで、2008年から毎年、多くの国や地方が参加して行われている。以下のギャラリーでは、「最も環境意識の高い米国の都市」ランキングを紹介している]

[Sara Gates(English) 日本語版:平井眞弓/ガリレオ]

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