フランスで11月24日、政府による燃料税の増税に反対するデモが各地で行われ、パリのシャンゼリゼ通りでは暴徒化したデモ隊と警察が激しく衝突する事態に発展した。
デモは、燃料価格の高騰に抗議する「黄色いベスト運動」の一環として始まった。参加者は、道路工事で作業する際などに使用する黄色い安全ベストを着用しており、17日にはフランス全土で28万人以上が道路を遮断する大規模なデモが起きていた。
クリストフ・カスタネール内相によると、24日のデモにはフランス国内で約2万3000人、シャンゼリゼ通りでは約5000人が参加。治安部隊に物を投げつけたり、車に火をつけるなどデモ隊の一部が暴徒化し、治安部隊は催涙ガスなどを使って対抗した。フランス全土で130人、パリ市内では42人が逮捕されたという。
CNNによると、「黄色いベスト運動」は燃料価格の上昇への抗議として始まった。しかし、最近はマクロン政権に抗議するデモに発展。今回のデモ隊には、「極右関係者が紛れ込んでいた」とする見解もあるという。
暴動を受け、マクロン大統領はTwitterで「警察を攻撃した者や、市民や記者を罵った者、公職者を威圧しようとした者たちは、恥を知るべきだ」と怒りをあらわにした。