伊藤忠商事は、夜10時以降の残業を禁止するとした新しい制度を10月から始める。新制度では深夜勤務(22:00-5:00)を、従来の「原則禁止」から「禁止」とし、22:00には完全消灯する。代わりに、始業前の朝5~9時の就業には、給料を25%割り増しする時間外手当の仕組みも作った。
朝日新聞デジタルは、伊藤忠商事の岡藤正広社長の話として次のように報じている。
(藤陵雅裕社長)「昔は月150時間残業したとか、商社マンは家庭で過ごす時間なんてないという話があったが、そんな時代ではない。女性社員も増えた。男性が早く帰ることが定着すれば、女性も早く帰りやすい」
(朝日新聞デジタル「伊藤忠が残業禁止令 早朝勤務、報奨金つけ奨励」より。 2013/09/27 11:28)
残業の禁止や朝型へのシフトについては賛成の声も多く見られるが、疑問の声もある。ハフポスト日本版でも8月に伊藤忠の制度に関するニュースを報じたところ、保育園への子供の送迎を心配する意見も出ていた。
伊藤忠に勤務しているわけではないが、昨今の、一律朝方へのシフトには、個人的に正直困惑している。ここ15年程度、欧州とのビジネスを主要業務としており、夕方は、欧州のマーケットが明ける最も大切な時間。
現地とのコミュニケーションをLIVEでとりたくとも、限られた時間で実施しなければならず、17時になればエアコンを切られたのではたまったものではない。
グローバル化している業務に対応するためにも、希望者には、週に3日ほどは、13時-21時も認めるぐらいのフレキシビリティも時には必要ではないか。そうすれば、都心勤務でも子供を保育園に送ってから会社にいける。家族との時間の過ごし方を朝方にする生活も認めて欲しい。
仕事を朝型にシフトすることで、夜の家族の団らんも増えるだろう。しかし、グローバルな時代で対応できるのかという懸念も残る。伊藤忠の取り組みで新たな発見があることに期待が高まる。
仕事の「朝型シフト」についてあなたはどう考えますか。ご意見をお寄せ下さい。
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