「町を変えてほしい」「閉塞感を破ってほしい」。そんな声がまだまだ眠っている。アンケートなんかじゃ分からない声がまだ眠っている。
7月13日に行われた選挙戦の投開票にて、北海道の風向きが変わりそうです。
北海道の江差町長選では、元北海道新聞記者の照井さんが4選を目指す現職町長を破って当選されました。美濃加茂市長よりも若い、29歳の全国最年少首長の誕生です。
私の地元の北海道長万部町では、前町議会議長の木幡さんが3選を目指す現職町長を破り、当選されました。
江差町長選に関しては、江差支局の新聞記者として勤めてきたことはもちろん、今年5月にはJR江差線が廃止されたことが風向きを変えた理由のひとつなのかもしれない。
長万部町長選では、町長選挙前に発覚した町立病院のワクチン誤接種問題が風向きを変えた理由のひとつなのかもしれない。
いろいろとありましたが、閉塞感を感じていたり、若さや変化を待ち望んでいるような空気を個人的にはとても感じました。
◆自身の経験
私自身も、この1ヶ月間は色々とあった身でございますので、そのなかで気づいた事や分かったことをご紹介したいと思います。
・普段は政治や社会の問題について発信しないような同年代の友人から「○○を何とかしてほしい!」という意見がたくさん寄せられた。
・若者といえど、婚姻や子供の有無で社会問題への意識レベルが変わる傾向にあるものだなぁと感じた。(もちろん全てがそうではないですが)
・まちの閉塞感については、高校生から高齢者まで感じている人はみんな感じている。バブル世代もゆとり世代も関係ない。
・「若造のくせに」「議員もやってないくせに」という声もあった。
・でも「気概は買った」という声もあった。
・「どこの家の子?」という探りが凄かった。
・議会だよりを読んで、自分の町の議員の政策提案レベル、仕事っぷりを知ってほしい。切実に。(自分の町の名前に、「議会 広報」などを加えて検索すれば出てきます)
・仮に道州制を導入したところで、やる気のない市町村にいくら権限を委譲しても何にもならない。
・株式会社は1円で設立できるけど、町村長選挙の場合の供託金は50万円(町村議会議員選挙では不要)。もっと安くなればいいのに。
・公職選挙法は改善の余地だらけ。(ちょうちんについての規定が残っているが、選挙でちょうちんを使っている人なんて見たことがない)
と、列挙してみましたが、とくに強く感じたのが以下の点です。
◆イシューとの距離
自分に身近な社会問題のイシューを提示したり、身近な人から声をあげたり、社会に大きなインパクトを与えるようなきっかけや出来事であれば、人は動く、声をあげるということ。誰しも問題意識を持っているが、それが表面に出ていなかったり、出せなかったりしているだけ。
首長や議員、役場職員との心的距離があれば、誰も声をあげませんし、届けないものです。「どーせ」の諦めの感情までも生まれていたら、ましてやそうでしょう。
◆鬼ごっこからかくれんぼ
「この指、とーまれ」。子供時代によく見られた光景ですが、大人になってからは皆さんどうでしょうか?
いままでなんとなくずっと鬼ごっこをしてきたけど、実はみんなかくれんぼをしたがっているのかも。
だからこそ、前述のことを踏まえ、より身近なイシューに落とし込んで「この指とまれ」と提案してみたり、自分の身近な人からたくさん「この指とまれ」の声があがるようにしたり、声があがったらすぐに指にとまる人が集まれるような環境が大切だなぁと感じた次第です。民間の立場からは、こういった空気づくり、環境づくりができればなと思います。みんなでもっと楽しく安心して暮らせるように。
以上、所信表明でした。