高橋治さん死去 86歳、「風の盆恋歌」で知られる直木賞作家

小説「風の盆恋歌」で知られる直木賞作家の高橋治(たかはし・おさむ)さんが6月13日、肺炎のため死去した。

小説「風の盆恋歌」で知られる直木賞作家の高橋治(たかはし・おさむ)さんが6月13日、肺炎のため死去した。86歳だった。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻、留美子(るみこ)さんと長男、文月涼(ふづき・りょう)さん。朝日新聞デジタルなどが報じた。

Open Image Modal

第90回直木賞を受賞し、記者会見する高橋治氏(東京・千代田区の東京会館)。同時受賞者は直木賞に神吉拓郎氏、芥川賞に笠原淳、高樹のぶ子両氏。(1984年撮影)

1929年、千葉市出身。東大文学部を卒業後、1953年に松竹大船撮影所に入った。同年に巨匠・小津安二郎監督の代表作「東京物語」の助監督を務めた。1960年に「彼女だけが知っている」で監督デビュー。計8本の監督作品を残した

1965年に松竹を辞め、舞台の演出や戯曲の執筆などを経て、作家活動に入った。1984年、年老いた釣り師の友情を描いた「秘伝」で直木賞、1988年に「名もなき道を」「別れてのちの恋歌」で柴田錬三郎賞、1996年には「星の衣」で吉川英治文学賞を受賞した。

【関連記事】