大飯原発3・4号機の運転差し止め命じる 福井地裁、再稼働認めず

福井県おおい町の関西電力大飯原発3・4号機の周辺住民が、関西電力を相手取り運転差し止めを求めていた訴訟で、福井地裁(樋口英明裁判長)は、運転差し止めを命じる判決を言い渡した。
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時事通信社

福井県おおい町の関西電力大飯原発3・4号機の周辺住民らが、関西電力を相手取り運転差し止めを求めていた訴訟で、福井地裁(樋口英明裁判長)は5月21日、住民の訴えを認め、運転差し止めを命じる判決を言い渡した。

2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、原発の運転差し止めを命じた判決は初めて。

訴えていたのは住民や福島からの避難者ら189人。NHKによると、判決では原発から250km圏内の166人に訴える資格を認め「地震が起きた時に原子炉を冷却する機能に欠陥がある」と指摘した。

朝日新聞デジタルは、安全対策の基準を超える地震が起きる可能性があるかどうかが最大の争点だったとしている。

訴訟の最大の争点は、耐震設計など安全対策の基準となる基準地震動を超える大きさの地震が起きる可能性があるかだった。

住民側は05年以降、原発が基準地震動を超える揺れに襲われた例が、福島第一原発事故を含めて5例あることを指摘。「関電の想定は過小だ」と主張した。

一方、関電側は訴訟で大飯原発の基準地震動を700ガルと説明。さらに原発周辺の三つの活断層が連動して想定を上回る759ガルの地震が起きたとしても、「安全上重要な施設の機能は維持される」などと反論した。

(朝日新聞デジタル「大飯原発3・4号機の再稼働差し止め命じる 福井地裁」より 2014/05/21 15:16)

原発の運転差し止めは2006年に北陸電力志賀原発2号機(石川県志賀町)に対し、金沢地裁が住民の訴えを認めた判決(2010年に最高裁で住民の逆転敗訴が確定)が出て以来。

NHKは、各地の反原発訴訟に影響を与えると予想している。

3年前の東京電力福島第一原発の事故のあと、原発の運転をしないよう求める裁判が再び各地で相次いで起こされています。

「脱原発弁護団全国連絡会」によりますと、現在、建設中や建設予定も含めて北海道から九州までの16の原発や原子力施設を対象に、合わせておよそ30件の裁判が起きているということで、判決は各地の今後の訴訟にも影響を与えそうです。

(NHKニュース「大飯原発 運転再開認めない判決」より 2014/05/21 15:24)

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