志村銀座商店街にある、とある整体院。
「わんらいふ整体院」に行ってきました。
こちらの整体院は、スペシャルなのです。
何がかというと、3名の知的・精神障がい者を、整体師として雇用しているのです。
お客様の身体に直接触れる整体師として知的・精神障がい者をトレーニングし、実際にお客様と向き合って施術を行うのは、相当なご苦労があると思います。
障がい者施設職員として働いてきた代表の八木ゆかりさんは、「健常者と障がい者の垣根がない社会を作りたい」と考えており、知的・精神障がい者を雇う整体院としてこの「わんらいふ整体院」を立ち上げました。
また、知的・精神障がい者の就労を応援するイベント「ジョブフェス」を主催するなど、大変精力的に活動されています。
その八木ゆかりさんと8月にジョブフェスでお会いし、そのご縁で、今回実際に障がいのある整体師の方に施術をしてもらいに、わんらいふ整体院を訪れたというわけです。
う〜ん、快適でござる
ちょうど武術の練習をやったあとだったので、気持ちいいことこの上ないですね^^
終了後、施術をしてくださった整体師さんにお話を聞きました。
ーー大変失礼ですが、ご自身の障がいについて教えていただけますか?
「知的障がい。愛の手帳4度です。子どものころは、自分に障がいがあると気づかなかった。特別支援学校の高等部に入るときに愛の手帳を取得した」
ーーこちらで働き始めてから、どれくらいですか?
「3年半くらい。特別支援学校を卒業して以来、いろいろな職場で働いたが、なかなかなじめず点々とした。福祉作業所で先輩からこのわんらいふ整体院のことを聞き、ぜひ入りたいと思った」
ーーなぜ、ここに入りたいと思ったのですか?
「昔から整体師になりたかった。人の役に立つ仕事がしたかった」
ーー仕事をしていく上で、難しいと思うことはなんですか?
「やはり接客業なので、整体の技術も大事だけども、人と接するのが難しい」
ーーでも、やっていただいて、とても快適だった。すばらしいですね。
「いや、自分の技術はまだまだです。もっと技術を磨いて、日本一の整体師になりたい」
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「日本一の整体師になりたい」
こんな夢が描ける人はすばらしいです。
そして、障がい者がそんな夢を描ける「場」を作ったわんらいふ整体院は、本当にすばらしい。
障がい者が自立して生きていくためには、2つの「場」が必要です。
「働く場」と「住まう場」です。
障がい者の「働く場」を広げていくために、法定雇用率も平成30年度には2.2%に上げられ、企業が障がい者を雇用する社会的要請はますます高まっていきます。
しかし、せっかく就労しても、すぐに辞めざるを得なくなってしまう障がい者が本当に多いです。
様々な要因があろうかと思いますが、企業の側で障がいについての理解が十分でなく、適切でない指導や管理を行ってしまうケースがとても多いと感じています。
企業の側で障がい者についての理解を深め、既存の仕事を再構築して、障がい者雇用を創出して長く働いていただける「場」を作っていけるようにしなくてはなりません。
企業の側の立場に立って、障がい者に対する理解を深め、「場」を作るためのサポートが必要だと感じているところです。
そのために何ができるか。
腹案はありますが、まずは板橋区議会で問いかけてみたいと思います。