IS(イスラム国)への兵士流出が加速か タリバン、最高指導者オマル師の死亡を認める

アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは7月30日、最高指導者のオマル師が死亡したことを認める声明を発表し、後継者にアクタル・マンスール師を選んだ。
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In this image released by the FBI, Mullah Omar is seen in a wanted poster. The reclusive Afghan Taliban leader has backed peace talks with the Kabul government, saying in a rare message distributed to media Wednesday, July 15, 2015 that the goal of these efforts is an
ASSOCIATED PRESS

アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは7月30日、最高指導者のオマル師が死亡したことを認める声明を発表し、後継者にアクタル・マンスール師を選んだ。ロイターなどが報じた。

BBCによると、アフガニスタン政府は29日、オマル師が2年前の2013年ごろに死亡したと発表していたが、タリバンの声明ではいつ、どこでどのようにして死亡したかについて触れていない。病死で死亡し、2001年のアフガニスタン空爆以来アフガニスタン国内にとどまっていたということだけ明らかにした。

CNNによると、シューラ(評議会)でオマル師の側近を長年務めていたマンスール師を後継に選出した。シューラに参加したある司令官によると、パキスタンのクエッタ郊外で取材に対し、「満場一致でタリバンの新しい指導者としてマンスール師が選ばれた」と語った。

マンスール師の公式声明は発表されていないが、マンスール師はアフガン政府との和平交渉とIS(イスラム国)の台頭という難局に挑むことになる。タリバンの象徴だったオマル師が失われたことで組織の統制がきかなくなり、兵士がISに移る流れが加速する懸念がある。

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