ネット上でオリーブアナアキゾウムシという単語が、話題になっている。
オリーブといえば、地中海地方が原産地だが、日本では江戸末期に初めて移入された。明治41年から香川県の小豆島で大規模な栽培が始まったが、原因不明のままオリーブが枯れてしまう事態が相次いだ。
実はこれ、体長1.5cm程の小さな虫「オリーブアナアキゾウムシ」の仕業だった。海外には存在しない日本固有種で、オリーブの根元に卵を産みつける、孵化した幼虫は幹の周りをぐるりと食害し最悪の場合、木が枯れてしまうという。
しかし、オリーブは外来種だ。明治以前は、オリーブアナアキゾウムシは何を食べていたのだろうか。疑問に思う声がネットにあふれ出た。
■一体どういうこと?
オリーブアナアキゾウムシ(香川県庁の公式サイトより)
オリーブは他の生き物に食べられるのを避けるために、オレウロペインという、昆虫や動物が嫌がる成分を持っている。オリーブの実が渋くて生では食べられないのは、このためだが、オリーブアナアキゾウムシに限っては例外的にオレウロペインに対して食欲がそそられるという。
小豆島の近くにある香川大学農学部附属農場のFacebookには、次のように書かれていた。
オリュロペインはオリーブの害虫であるオリーブアナアキゾウムシの摂食を刺激するそうです。
オリーブアナアキゾウムシは日本固有の昆虫で、オリーブと同じモクセイ科のネズミモチという木などに細々と寄生していたのが、オリーブで凶暴性を発揮してしまったという変わった経緯を持っています
それまでは別の木を食害していたのが、たまたま海外から持ち込まれたオリーブが大好物になってしまったというのが実態だったようだ。
関連記事