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40代、50代に人気のポテトチップス?健康志向の高まりなどで、変化するお菓子メーカー。

ロッテやブルボンで、AI・IoT活用やスタートアップとの提携も。
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Getty Images

消費者の嗜好性や時代の変化に合わせ、ヒット商品を生み出すお菓子メーカー。近年では、海外市場の開拓や、AI・IoTによる業務効率化などの取り組みも積極的だ。実際の求人とともに、その動向に迫っていこう。

「じゃがいも心地」「ひとくちルマンド」…ヒット商品に見る、各社の戦略

少子高齢化や食生活の変化、健康志向の高まり――今、お菓子を取り巻く状況が変化している。こうした中、各メーカーが活発化させるのが、「健康志向」「利便性」を打ち出した商品企画・マーケティングだ。

その一例とも言えるのが、2018年に発売されたポテトチップス「じゃがいも心地(湖池屋)」。

同商品がユニークなのは、「野菜として芋のおいしさを楽しめる食べ物」として打ち出した点だ。通常のポテトチップスに比べ、芋を倍近くの厚さにスライス。従来の「油であげたお菓子」というイメージからの転換を狙い、商品名の上に「1枚1枚、野菜の味が濃い。」と表記した。

その結果、とくにポテトチップスを敬遠しだす40代~50代からも支持を獲得。売れ行きは当初予算の2.3倍を記録し、定番商品にラインナップされた(*)。

また、「利便性」で言えば、ビスケットやスナック、ガム、キャンディーなどで100円台で購入できる「食べきりサイズ」などが次々登場する動きも。

たとえば、2019年3月には森永製菓が『ハイチュウミニ』に、新しい包装形態「小袋リクローズパウチ」を追加した。開け閉めが簡単で持ち運びが便利な特性を活かし、コンビニを中心に需要を拡大する。

さらにおもしろいのが、ブルボンの取り組み。2019年10月には、ロングセラー商品「ルマンド」を一口サイズにした「ひとくちルマンド」を発売。「手軽に食べられる」という付加価値を持たせることで、従来サイズと比べ高単価で展開する戦略を実現させている。

ブルボン×人工知能スタートアップ、AI・IoTで業務効率化の流れ

菓子メーカーによる、AI・IoTなどを活用した取り組みにも注目したい。

たとえば、ロッテでは工場の「スマート化」を推進する。

『雪見だいふく』生産ラインでは、人の手で調整してきた機械をデータ化技術でカバーし、さらなる「品質の安定化(不良品の抑制)」を図る。「予知・予兆管理」機能を生かし、「止まらないライン」「不良品を作らないライン」などを作り上げ、故障や不良品をゼロに近づけていく方針だ。

さらにスタートアップなどとの連携も活発だ。

ブルボンで言えば、人工知能スタートアップの「シナモン」と提携。全国の卸売業者・小売店によるFAX注文書を電子データ化、業務効率化の取り組みをスタートさせた。その他の業務においても、AIの活用で効率化を進めていく計画だ。

また各メーカーが海外進出を強化する動きも。企業のM&A・出資、海外ECモール出店といった取り組みも見て取れる。今後の展開にも注目だ。