女性のインターネットユーザーは、オンラインスペースを安全だと感じる人の割合が男性に比べて低いことが、イギリスの公的機関Ofcom(放送通信庁)の調査で明らかになった。
イギリス国民のネット生活について調査。女性はネットでの差別や嫌がらせにより悪影響を受けやすく、意思表明や発言がより困難だと感じる傾向があるという。
参加者の大多数がネットを使う利点はリスクよりも大きいと答えているが、そう回答した男女別の割合を見ると、女性(63%)は男性(71%)と比べて低かった。
「オンラインはメンタルヘルスに良い影響がある」という文章に反対する人の割合については、18歳〜34歳の女性が23%。他の年齢層や性別のグループと比べて最も多かった。
調査によると、過去4週間のネット生活の中で、女性はネガティブなボディイメージや過食、摂食障害、女性嫌悪、自傷行為や自殺に関するコンテンツを目にする機会が多く、男性は詐欺やフィッシング、偽情報や暴力に関するコンテンツが多かった。
全体としては、男性の方が有害な可能性のあるコンテンツに遭遇することが多いが、そこから悪影響を受けやすいのは女性だという。その中でも特に、少数民族出身の女性はネットでの有害な体験に悩まされる傾向が強かった。
また、女性の44%はインターネットユーザーの保護を優先事項だと考えており、調査を実施したOfcomはIT企業に対し、女性たちの不安を真剣に受け止め、オンラインを女性にとって安全なスペースにするよう呼びかけた。