東京・霞が関の経済産業省前の敷地内に張られたテントが12月5日、美術館になった。立ち退きに対する対抗策として設置されたとみられる。30日、産経ニュースなどが報じた。
朝日新聞デジタルによると、テントは2011年9月以降、脱原発を訴えるグループが経産省前の国有地に複数設置した。グループは原発政策に抗議する活動のために、事務所や物置としてテントを使っている。
これに対し、国は2013年3月、テントの撤去などを求めて訴訟を起こした。2015年10月、東京高裁は「表現の自由として許容される範囲を超える」などとして、1審に引き続き、グループ側にテントの撤去と土地の明け渡し、損害賠償の支払いを命じた。
グループ側の公式サイトによると、グループ側は現在は最高裁に上告中。「高裁での判決をもとにいつでも強制撤去されうる状況」と懸念し、「脱原発を願い、原発再稼働・原発輸出を止めたいと願う市民たちの声を、今まで以上にアピールするために、テントのうちの丸ごと1棟を、美術館としてオープンすることになりました」と説明、美術館につくりかえた思いを記した。
グループ側のFacebookページによると、テントの内部には様々な絵が描かれているという。
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