STAP細胞論文を巡る問題で、理化学研究所(理研)の調査委員会は12月25日、小保方晴子元研究員らが発表した論文の主な結論は否定され、その証拠となった緑に光るマウスなどは、別の万能細胞が混入したか、混入で説明できることが科学的な証拠で明らかになったとする報告書をまとめた。NHKなどが報じた。
すでに不正認定された画像以外に、新たに2件の図表類にも、小保方元研究員による不正があったと認定したという。
理研は、STAP細胞の論文にねつ造と改ざんの2つの不正があると認定した後、新たな疑義が指摘されたため調査委員会を設置し、小保方元研究員が保管していた細胞や実験のオリジナルデータなどを詳しく調べてきた。
新たに不正と認定された1つは、細胞の増殖率を比較するグラフで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発を発表した山中伸弥・京都大教授の論文(2006年)中のグラフと酷似していると指摘されている。
調査委員会は、STAP論文の結果は「ES細胞の混入」によって説明できるとした。
論文に示された緑に光るマウスやテラトーマと呼ばれる細胞組織などは、すべてES細胞が混入したか、混入によって説明できることが科学的な証拠で明らかになったとしています。
そのうえで、これだけ多くのES細胞の混入があると過失ではなく故意である疑いが拭えないが、誰が混入したかは特定できないと判断したとしています。(「STAP細胞は別の万能細胞」 理研調査委 NHKニュースより 2014/12/25 15:02)
理化学研究所は26日、午前10時から都内で会見し、詳しい調査結果について明らかにするという。
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