小保方晴子氏、STAP細胞論文でマウス画像2枚でも不正の疑い 理研が調査

理化学研究所(理研)の小保方晴子・ユニットリーダーが手がけたSTAP細胞論文で、すでに不正認定された画像以外にも、2つの画像が論文の説明と異なっているという調査を理研がまとめていたことが判明した。
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Haruko Obokata, a researcher at Riken research institution, attends a news conference in Osaka, Japan, on Wednesday, April 9, 2014. Japans Riken research center said on April 1 some data were falsified in a pair of studies that had outlined a simpler, quicker way of making stem cells. Obokata, who had led the studies, told reporters today she was able to replicate STAP stem cells more than 200 times. Photographer: Tetsuya Yamada/Bloomberg via Getty Images
Bloomberg via Getty Images

理化学研究所(理研)の小保方晴子・ユニットリーダーが手がけたSTAP細胞論文で、すでに不正認定された画像以外にも、2つの画像が文中の説明と異なっているという調査を理研がまとめていたことが判明した。小保方氏の所属部門である再生科学総合研究センター(CDB)の検証チームの手によるものだという。NHKニュースが5月21日に報じた。

NHKが取材したところ調査委員会が認定した2つの不正以外にも論文の複数の画像やグラフに疑義があるとする調査内容の文書を小保方リーダーが所属する神戸市の理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの検証チームがまとめていたことが分かりました。

STAP細胞が万能性を持つ証拠として2種類の異なる細胞から作ったとしていた2枚の光るマウスの写真が実際には、2枚とも同じ種類の細胞を使って出来たマウスの写真だったとしています。

(NHKニュース「STAP 不正認定以外にも複数の疑義」2014/05/21 20:05)

これに関して、理研では「正式な調査をする予定はない」と回答している。

理化学研究所は「所内から情報が寄せられているのは事実だが通報ではなく、あくまで情報提供なので正式な調査をする予定はない。また、個別の公表すべきものではないと認識している。ネイチャーの論文は取り下げの勧告を行っているため新たな疑義があっても調査は行う必要はないと考えている」としています。

同上

小保方氏については、2011年に理研が採用した際に、秘密保持のため審査の一部を省略するなど例外措置を取っていたことも明らかになっている。毎日新聞が報じた。

関係者への取材によると、CDBは2012年10月から研究室主宰者(PI)の募集を開始し、小保方氏を含む5人を採用した。その際、CDB運営の重要事項を決めるグループディレクター会議(幹部会議)は、STAP細胞研究について論文発表まで秘密とすることを容認。その結果、採用を審査する人事委員会は、小保方氏の審査で、1次選考を通過した候補者に通常求められる公開セミナーを実施せず、非公開の面接と質疑応答のみとしたという。

(毎日新聞「STAP問題:小保方氏、採用も特例 通常審査の一部省略」2014/05/22 07:00)

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