渡部昇一さん=2007年7月
保守派の論客で英語学者の上智大名誉教授、渡部昇一(わたなべ・しょういち)さんが4月17日、心不全のため東京都の自宅で死去した。86歳だった。時事ドットコムなどが報じた。
山形県出身。上智大大学院を経て、ドイツのミュンスター大大学院博士課程修了。その後、上智大教授となった。1976年に「腐敗の時代」で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。同年に刊行された「知的生活の方法」は100万部超のベストセラーとなった。
保守の立場から教育問題や歴史認識問題などで積極的に発言。ロッキード事件で田中角栄元首相の裁判を批判して話題を集めた。最近では、天皇陛下の生前退位をめぐる有識者会議のヒアリングで「宮中でお祈り下さるだけで十分」とし、退位に否定的な立場を示していた。
元航空幕僚長の田母神俊雄さんは、「わが師として尊敬しておりました」などと次のようなツイートをした。
また、ジャーナリストの櫻井よしこさんは産経ニュースに対し「今、日本はとても大事なところに立っていて、渡部先生に先頭に立って日本のあるべき姿を論じていただけたら、どんなに力になったかと思うと本当に残念です」と話した。
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