人気ドラマ「ザ・ガードマン」や映画「踊る大捜査線」シリーズなどで知られた名脇役の神山繁(こうやま・しげる)さんが1月3日、肺炎のため京都府内の自宅で死去した。87歳だった。所属事務所が16日に公式サイトで公表した。
同サイトなどによると、広島県呉市生まれ。進駐軍の通訳などを経て1952年文学座に入り、演出助手を務めた後、俳優に転じた。63年、現代演劇協会設立に参加、付属劇団「雲」で活躍、75年に演劇集団「円」の旗揚げに加わった。
シェークスピア劇のほか、65年にスタートしたTBS系ドラマ「ザ・ガードマン」には榊隊員役で出演してお茶の間に広く知られた。弁護士や官僚など知的で冷徹な人物を演じることが多く、渋みのある落ち着いた演技で作品の脇を固めた。
映画では、「日本のいちばん長い日」(67年)、「八甲田山」(77年)などで重厚な演技が評価された。また、英語力を買われてアメリカ映画「ブラック・レイン」(89年)に出たほか、「踊る大捜査線 The Movie 2レインボーブリッジを封鎖せよ!」(2003年)、「沈まぬ太陽」(09年)にも出演、「アウトレイジ ビヨンド」(12年)ではヤクザ役を演じるなど晩年まで精力的に活動を続けていた。
2016年1月ごろからは肺炎のため入院し、その後、京都府内の自宅で療養していた。
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