テレビドラマ「寺内貫太郎一家」の母親役などで親しまれた俳優の加藤治子(かとう・はるこ)さんが11月2日、死去した。92歳。毎日新聞などが報じた。
東京都生まれ。松竹少女歌劇団を経て1939年、東宝映画入りし、榎本健一らと共演。41年、劇作家の加藤道夫、俳優の芥川比呂志らの「新演劇研究会」に加わり、46年に加藤と結婚。49年に合流した「文学座」で、加藤作「なよたけ」のヒロインなどを演じる。53年に加藤と死別後、俳優で演出家の高橋昌也と再婚。63年、高橋らと劇団「雲」を結成し、「ヘンリー四世」「トロイアの女たち」などに出演したが、74年に離婚。退団してフリーとなった。
64年のTBS「七人の孫」以来、テレビドラマ出演が多く、向田邦子の「寺内貫太郎一家」「だいこんの花」「阿修羅(あしゅら)のごとく」などが代表作。着物姿に温かさとしんの強さを秘めた昭和の母親役で人気を博した。
(訃報:加藤治子さん92歳=女優、寺内貫太郎一家の母親役 - 毎日新聞 2015/11/05 08:55)
2009年までTBS「浅見光彦シリーズ」に出演し、光彦の母を演じた。近年では、スタジオジブリのアニメ「魔女の宅急便」の老婦人役や「ハウルの動く城」などで声優を務めたり、2010年には映画「おとうと」に出演するなど、幅広く活躍していた。2002年に勲四等宝冠章を受章した。
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