オバマ大統領、政府機関閉鎖は「無責任の極み」と批判

アメリカのオバマ大統領は9月30日、オバマケア(アメリカの医療保険制度改革)を予算に組み入れるかどうかで、上院と下院の議会で紛糾している問題で、10月1日に迫り来る政府機関閉鎖について声明を発表した。
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アメリカのオバマ大統領は9月30日、オバマケア(アメリカの医療保険制度改革)を予算に組み入れるかどうかで、上院と下院の議会で紛糾している問題で、10月1日の政府機関閉鎖について声明を発表した。

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ロイターによると、10月1日午前0時(日本時間同日午後1時)、アメリカ政府機関の閉鎖回避の期限が過ぎ、一部の機関が閉鎖されることになった。

「仮に議会が本日予算案を通過させる責任を果たさなかったら、政府機能の大半は明日閉鎖されてしまう」とオバマ大統領は述べた。

また、オバマ大統領は政府機関の閉鎖がアメリカ国民にどのような影響を及ぼすかの概要を報告した。オバマ大統領が特に言及したのは、「NASA(アメリカ航空宇宙局)がほぼすべて閉鎖されてしまう」ことだ。ただし、宇宙管制センターの業務は維持される。

「政府機関の閉鎖は多くの人に対して、ただちに重大な経済的影響を及ぼすことになる」とオバマ大統領は述べた。

また、「人々が、苦労に苦労を重ねた末に作り上げた法案を危険にさらすような考えは、無責任の極みだ。そして、そうした事態は起こすべきではない」と述べた。

上院はオバマケアの1年延期と医療機器税撤廃を盛り込んだ暫定予算案を否決し、代わりに11月15日まで政府支出を行う暫定予算案を下院に送り返したが、上院が行った行動を下院も行いさえすれば、政府機関の閉鎖は「完全に回避できる」としていた。オバマ大統領は予算案の折衝で交渉の切り札としてオバマケアを使おうと考えている議員たちにも直接言及し、彼らは医療保険制度改革法案の実施を阻もうとしていると述べた。

大統領は、医療制度改革法案について「誰も阻むことはできない」と述べた。

「数ヶ月以上もこうした攻防を繰り返すことにはならないと本当に信じていた人は果たしていただろうか」と大統領は尋ねた。

オバマ大統領は、政府が「最低限の責任」を負うべく、政府を閉鎖させないよう要求していた。また、閉鎖を防ぐために譲歩するつもりはないことを強調した。

「政府が開かれたままにするために、私が譲歩することはない」とオバマ大統領は述べた。

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