イタリアの看護師が、38人の患者を殺害したとして告発されている。殺害の理由は患者たちが「気に入らない」というものだ。
イタリア北東部の町ルーゴの病院に勤めていた看護師のダニエラ・ポジャーリが10月10日、殺人容疑で逮捕されたとイタリアの新聞コリエーレ・ディ・ボローニャが報じた。イタリアの新聞「リベロ・クォティディアーノ」をイギリスの新聞「インディペンデント」が翻訳した記事によれば、この42才の看護師は、78才のローザ・カルデローニさんが4月に死亡した件で、当局の捜査対象となった。
カルデローニさんは糖尿病でルーゴ町の病院に入院していたが、捜査関係者は致死量の塩化カリウムの注射が原因で死亡したとみている。塩化カリウムは数日で血液中から消えるため検出が難しく、事件の調査は困難を極めるだろうと担当検事は述べている。
カルデローニさんは、ポジャーリの勤務時間中に死亡した。この件以外にも、彼女の当直中に37人の患者が不可解な死を遂げていることが調査によって明らかになった。当局は現在、ポジャーリが37人の患者全員と、その家族のことを「気に入らない」と思ったため殺害したとみている。
地元警察によると、看護師の携帯電話には患者の遺体の隣で彼女が親指を立ててポーズをとっている写真が含まれていると、ニューヨーク・ポストは伝えている。看護師にはさらに、死者への侮辱罪の容疑がかけられる見通しだという。