能年玲奈、2015年の目標は「アクション」?

2013年の朝ドラ『あまちゃん』で一躍、大きな注目を集め、今夏公開された映画『ホットロード』は興収24億円超の大ヒット。なにかと注目を集める能年に、この1年を振り返ってもらいながら今の心境を聞いた。
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時事通信社

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能年玲奈、次の目標は「体を鍛えてアクション映画に出たい」

2013年の朝ドラ『あまちゃん』で一躍、大きな注目を集め、今夏公開された映画『ホットロード』は興収24億円超の大ヒット。そんな能年玲奈の真価が問われる“あま後”第2弾となる映画『海月姫』が公開される。世間の高まる期待と好奇の目が集まってハードルが高くなり、変にプレッシャーがかかるよりも、このあたりで“微コケ”しておいたほうが本人のため、という声もあるようだが、渦中の能年はどんな思いでいるのだろうか。なにかと注目を集める能年に、この1年を振り返ってもらいながら今の心境を聞いた。

◆家から出るのが苦手…休みの日はずっと外に出ない

大ヒットした『ホットロード』に続く『海月姫』も、少女漫画原作の実写映画化作品。しかしその役どころはまったく異なり、今作では外見から生々しいほどリアルなオタク女子に扮している。人気原作のキャラクターを演じることへのプレッシャーは、前作と変わない。しかし、個性が強過ぎる今作では、より不安も大きかったようだ。

「映画に参加させていただくことになって、原作をじっくり読み返しました。パワフルで、おかしな人たちがひしめき合って(笑)、ハチ切れている感じがいいなと思いました。(演技は)今までより誇張した表現を意識しました。動きがかまえていたり、ワタワタしながら、脚が一定の広さで開いていたり」

「ちゃんと月海に見えているのか……『大丈夫かな?』って心配しました。でも、ビジュアルが公開されたときに、みなさんから『月海そのまま』と言っていただけて、初めてホッとしました」

実は、能年にはもともとオタク的な気質があったようだ。ふだんから絵を描いたり洋服を作ったりしているそうで、今作の現場ではキャストたちと手芸部を発足し、撮影の合間に裁縫を楽しんでいたという。

「自分ではそんなに思わないんですけど、友だちに『ちょっとオタクっぽい』と言われたりはします。休みの日にずっと外に出ないで、もの作りをしていたりするので。この前は、3時間ぐらいかけてフリースのワンピースを作りました」

そういう部分では、今作でのオタク女子を演じやすいところもあったようだ。

「(演じた)月海みたいにクラゲを見てうっとりしたりはないですけど(笑)、集中し始めた途端、いろいろなことがそっちのけになる感じはわかります。それに、私も家から出るのが苦手で……。一度出ちゃえばいいんですけど、玄関から一歩出るまでが気持ち的に抵抗があるんです。そういうところから広げて演じた感じです」

ちなみに能年が“家から出られない理由”を聞いてみると。

「単純に面倒くさがりなんだと思います。仕事だとなんでもがんばれますけど、ふだんの私は運動するのもすごく苦手で体を動かしたくないですし……仕事じゃないとがんばれない(笑)。なので、月海の一点だけに集中力を発揮する部分は共感しました」

◆反省点も増えていく もっとがんばらなきゃ

そんな『海月姫』も公開を迎え、世の中の能年自身への関心もさらに高まり、作品の興行にも注目が集まるなか、一昨年の躍進に続いて順風満帆だった今年の活躍について話を向けると、表情を引き締めた。

「演技をやっていくうちに、自分のなかで『こういう表情ができて良かった』といった部分と同時に、反省点も増えていくので。そこをもっとがんばらなきゃと思います」

女優の仕事とは、作品を終えるごとに反省の繰り返しであり、足りなかったもの、新たに発見したものを活かし、さらなる高みを目指して次の作品に向かっていくもの。誰もが、満足を得るということとは無縁の世界に身を置いている。若くしてスターの座にたどり着いた能年も、この1年の自身の成長や成果に満足している様子はまったくなかった。

そんな1年が終わり、年末年始のつかの間の休息に入る。

「実家にいたときは大掃除して、年越しそばを食べて……というのがあったんですけど、東京に出てからはダラッと過ごしていて(笑)。『海月姫』がお祭りみたいになっていればいいなと思います。ヘンな人、どうかしている人たちばかりが出てくるのが楽しい映画なので、お祭りみたいに観ていただけたら」

すでに意識はその先に向かっている能年に、新たな年に向けての今の気持ちを聞いてみた。

「願望としてはコメディにたくさん出たいのと、アクションに挑戦したいです。(運動は苦手と言ってましたが?)鍛えないといけないですね(笑)」