米クルーズ会社ノルウェージャン・クルーズラインが運行するカリブ海への10日間の旅が、新型コロナウイルスにより突如、途中でキャンセルされ、乗客たちは海上で足止めを食らっている。
ノルウェージャン・ジェム号は1月9日にニューヨークを出港し、さまざまな島を訪れる予定だった。しかし、クルーズ業界メディア・CruiseHiveによると、このツアーが始まってすぐに、まず2つの寄港先への立ち寄りがキャンセルとなり、その数日後には残り全ての訪問を取りやめることになったという。
乗客のエイミー・フォカラシオさんは「航海中に島や港に寄って休憩もできないなんて、悪夢のようです。何もやることがないのにあと4日も海上にいるなんて、想像できません」とUSA Today紙に話し、このクルーズを「地獄のクルーズ」と呼んだ。
ノルウェージャン・クルーズラインの広報担当者はこのキャンセルについて「新型コロナ関連の事情」によるもので、「難しい決断だった」と述べた。「客船はシント・マールテンのフィリップスブルフで一泊し、まもなくニューヨークへ戻る予定です。ニューヨークの到着予定時刻はまだ確定していません」と1月16日、ハフポストUS版に語った。
CruiseHiveによると、シント・マールテンでの停泊は、ノルウェージャン・ジェム号唯一の寄港地であったという。また、乗客には旅費が全額返金されたほか、今後の旅行も割引されると報じている。
ノルウェージャン・クルーズラインは今月初め、公衆衛生の状況の変化による渡航規制の継続を理由に、8つの旅行をキャンセルした。今回の突然の予定変更は、それに続くものとなった。
12月末、CDC(米疫病対策センター)は、船内でのウイルス感染率が高いことから、ワクチン接種の有無に関わらず、クルーズを避けるように呼びかけていた。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。