韓国国防部は4月6日、北朝鮮のものと推定される無人飛行機が、朝鮮半島の東海岸でも2013年10月に見つかっていたことを明らかにした。韓国で無人機の侵入が明らかになったのは3機目となり、韓国軍は国内一斉の捜索に着手するという。
中央日報によると、見つかったのは軍事境界線から約130キロ離れた江原道・三陟(サムチョク)付近。胴体はレーダー波を反射するステルス型の三角形をしており、水色に塗られていた。大きさは長さ1.22m、翼幅1.93m、重量15㎏。国防部関係者によると、機体には三陟一帯の海岸線を撮った写真があったという。「三陟から約10㎞離れた東海市には海軍第1艦隊が、約40㎞離れた蔚珍(ウルジン)には、原子力発電所がある」とし、この両者の撮影を狙ったものではないかとの見方を示した。
この無人機は、2013年10月に地元の50代の男性が薬草を採取しようと入った山で見つけていた。最近相次いだ無人機発見の報道で思い出し、4月3日に軍に通報したという。男性は軍の調査に「カメラは水に濡れて書き込むことができない状態だと思って廃棄し、メモリーカードを抜き出した」としている。
無人機が相次いで侵入し、政府施設を撮影していたことに韓国政府は衝撃を受けており、対策を協議する。
坡州に墜落した無人機には韓国大統領府などが、3月31日に白翎島(ペンニョンド)に墜落した無人機には軍事施設のある島などが写っていた。今回の機体は昨年10月に住民が見つけており、かなり前から無人機が侵入していたことになる。国防省は7日、金寛鎮(キムグァンジン)国防相の主催で全軍主要指揮官会議を開き、対策を協議する。
(朝日新聞デジタル「北朝鮮製?墜落無人機、また発見 韓国軍が一斉捜索へ:」より 2014/04/06 23:24)
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