職場で「ノンアルコールビール」を飲むのはアリ?ナシ?
6月中旬から、そんな議論がネット上で繰り広げられている。
事の発端は、主に女性をターゲットにした読売新聞の掲示板『発言小町』に14日に投稿された、「休憩時間にノンアルコールビール 会社を休まされました」という質問。
投稿者は小さな事務所に勤めている30代半ばの女性会社員で、自他ともに認めるお酒好き。休憩時間中にコンビニで購入したノンアルコールビールを飲んでいたところ、上司に「会社で就業時間中に飲むものじゃないな」と注意されたという。
女性はその後も1時間以上説教をされ、「出社しなくてよいから家で反省文書いてこい」と言われ、出勤を拒否されたと記している。
こういった上司の行動について、「休憩時間中に飲んだんだから全くokだと思うんですが、就業時間中にノンアルコールビール飲むってダメな事なんでしょうか?」と疑問を投げかけた。
ノンアルコールビール市場は、2002年に道路交通法が改正され、飲酒運転が厳罰化されたことで拡大した。当初発売されていた商品は、酒税法で「酒類」に該当しないアルコール度数1%未満のものが多くアルコールが微量ながら含まれていたが、2009年4月にキリンがアルコール度数0.00%の『キリンフリー』を発売。このヒットを受け各飲料メーカーがアルコール0.00%のノンアルコールビール飲料に参入した。
■コメント欄には「ダメでしょう」の声が多数
『発言小町』に投稿されたこの質問にはさまざまな意見が寄せられ、Twitterでも取り上げられた。
否定的な意見の中には、「仕事する場では節度ある行動をすべきだという暗黙の了解がある」といった声や、ノンアルコールビールは一般的に"アルコール気分を味わう"ために飲むことが多いことから、「なぜ勤務中にアルコール気分を味わう必要があるのか」といった声などが寄せられている。
日本企業に勤める法務担当者(30代男性)に、「職場でノンアルコールビール」のアリナシ論について見解を聞いた。男性によると、業務時間中にノンアルコール飲料を飲むことによる生じる問題は、「就業規則等で定める『会社内の秩序又は風紀を乱す』ことになるかどうかの問題」と言えるという。
「会社内の秩序又は風紀」は、一個人の感覚にとどまらず、会社としての問題であり、また会社(業種・業態)ごとに判断基準や許容範囲は多少異なるものと考えられます。ひらたく言ってしまえば、その会社の「雰囲気・空気感」次第で判断することになると思います。
業務時間中にノンアルコール飲料を飲むことは、法令で禁止されているわけではない。職業によっては、ランチ時間に接待などでお酒を飲まなくてはいけないという人もいるだろう。職種や会社の雰囲気によって、「職場でお酒」の捉え方は違うだろう。
その男性もお酒好きだというが、所属している会社では業務時間中にノンアルコール飲料を飲もうと思えるような雰囲気ではないという。
今のところ、私の勝手な印象にすぎませんが、ノンアルコール飲料といって業務時間中に飲むことはあまりよろしくないという雰囲気が多勢という印象です。
一方で、暑くなってきた時期だし、ノンアルコール飲料もいいよねという雰囲気のある会社ではまったく問題にならないでしょう。
さらには、多勢に無勢ながらも、周りの目なんて気にしないというタフな気持ちでノンアルコール飲料を堂々と飲む人が現れることで、その会社の雰囲気が変わっていくということもあり得るかもしれません。その意味で、今後業務時間中にノンアルコール飲料を飲むことに対する評価は変わることも予想できます。
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