安保法制は「本気で頑張れば変わる」 野田聖子氏、改正の可能性に言及

自民党の野田聖子・前総務会長が、9月30日に公布された安保法制について「法律は一回決まったらそれっきりじゃないんです」と、改正される可能性について言及した。
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Seiko Noda, a lawmaker from the Liberal Democratic Party (LDP), speaks during an interview in Tokyo, Japan, on Wednesday, July 29, 2015. Noda, who's been mentioned as a candidate to become Japan's first female prime minister, is only the second senior Liberal Democratic Party lawmaker to criticize the legislation. Photographer: Junko Kimura-Matsumoto/Bloomberg via Getty Images
Bloomberg via Getty Images

自民党の野田聖子・前総務会長が、9月30日に公布された安保法制について「法律は一回決まったらそれっきりじゃないんです」と、改正される可能性について言及した。10月3日に放送されたBS朝日の番組「激論!クロスファイア」の中で、司会の田原総一朗氏との対話の中で次のように話した。

■「郵政民営化法だって、民主党政権になったら変わったじゃないですか」

野田聖子氏:私は今回、衆議院の採決に賛成しました。やっぱり不安なことがたくさんあったので、(衆院特別委員会)の浜田(靖一)委員長に率直に尋ねたんです。「いろいろな問題点があるけど、本当に大丈夫か?」と。彼は防衛大臣をやった人なんで「これから大事なんだ。運用面とか、現実的に予算とか、さまざまなハードルが高くて、(国民が)恐れているようなことはなかなかやれないんだよ」とおっしゃる。現実に自衛隊と一緒に仕事をしてきた人が、そう示唆してくれたんで賛成に回りました。

法律は一回決まったらそれっきりじゃないんです。あの有名な郵政民営化法だって、民主党政権になったら変わったじゃないですか。「先祖返り」と言って怒る人もいるけども。それは可能なんです。だから今回も怒ってらっしゃる人には「法律は、これで終わるわけじゃないんです。これから貴方達が本気で頑張れば法律は変わっていくんです。地元の国会議員にちゃんと言ってくださいよ。これで終わったら終わりですよ」と話しています。

■野田聖子氏ってどんな人?

野田聖子氏は1960年福岡県生まれの55歳。帝国ホテル勤務後、岐阜県議会議員を経て、93年に衆院議員選挙で初当選し、現在8期目。第一次小渕内閣で郵政大臣に就任。以後、内閣府特命担当大臣(科学技術政策・食品安全)などの閣僚を歴任した。小泉政権の郵政民営化法案に衆院本会議で反対票を投じたために、2005年9月の総選挙では、自民党の公認を得られず無所属で出馬したが当選。2006年に復党した。

2015年9月の自民党総裁選への出馬を検討したが、立候補に必要な20人の推薦人を確保できず、断念。安部晋三首相が無投票で再選した

産経ニュースによると、安倍首相と野田氏は初当選時期が同じ同期生。第一次安部内閣のとき、野田氏の復党を了承するなど関係も良好だった。しかし2014年5月に、野田氏が雑誌「世界」で、集団的自衛権行使容認に向けた憲法解釈変更を進める安倍政権の姿勢に疑義を呈したことが原因で関係が冷え込んでいたという。

【訂正】野田聖子氏が1987年に衆議院初当選として書いていましたが、正確には1993年でした。(2015/10/05 09:38)

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