西川公也・農林水産相は2月23日、首相官邸を訪れ、安倍晋三首相に辞表を提出した。朝日新聞デジタルが報じた。
西川農水相は自身の政党支部が国の補助金を受けた企業などから献金を受けていた問題などで、これ以上国会審議に影響が出ることは避けたいなどとして、辞表を提出した。安倍首相は西川氏の後任に、前農水相の林芳正氏を充てる方向で調整に入った。
NHKニュースによると、西川氏は記者団に対し、「私がいくら説明しても分からない人は分からないということで、農林水産大臣の辞表を出してきた。安倍総理大臣からは『農業関係の仕事を大変よくやってくれた。引き続きできればやってほしい』ということだったが、私はもう自分で決めたので、政府から外れるということを申し上げてきた。安倍総理大臣も了承してくれた」と話したという。
毎日新聞が17日、西川氏の政党支部が2013年7月、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉に日本が初参加する直前に、砂糖メーカーの団体「精糖工業会」の運営するビル管理会社「精糖工業会館」から100万円の献金を受けていたことを報道。同日、西川氏は100万円を返金した。
砂糖はコメや牛・豚肉などと並び、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉で、政府が関税撤廃の対象外にするよう求める「重要5項目」の一つだ。寄付を受けた当時、西川氏は自民党のTPP対策委員長だった。農相就任後も一貫してTPP交渉に関与していたため、利害関係のある業界からの献金を受けたことが野党から追及されていた。
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