西川公也氏の著書『TPPの真実』巡り国会中断 Amazonからは削除

衆院TPP特別委員会の西川公也委員長(自民)が、TPP交渉について出版予定の著書に、外交上の守秘義務は含まれるのか。
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衆院TPP(環太平洋経済連携協定)特別委員会の西川公也委員長(自民)が、TPP交渉について出版予定の著書に、外交上の守秘義務は含まれるのか。この点を巡って、国会が混乱している。

4月8日の同委員会は、西川氏が近く出版予定の『TPPの真実-壮大な協定をまとめあげた男たち』(中央公論新社)を巡って与野党が激しく対立した。

民進党の緒方林太郎氏は、この書籍のゲラ刷りとする資料を示し、政府のTPP対策本部職員が情報提供などをしたのかと質問したが、石原伸晃・TPP担当相は「ゲラ刷りかどうか確認できない」「資料を認識していないので答弁は差し控える」などと繰り返し答弁。反発した民進党の委員が途中退席した。午前10時過ぎに西川委員長が休憩を宣言し、審議は中断している。

7日の委員会では、玉木雄一郎氏(民進)の質問に、西川委員長は「答える立場にない」と応じず、安倍晋三首相も「いま初めて知った」と答弁するなど、与党側に混乱がみられた。

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発端は、野党側が求めた政府のTPP交渉資料を、5日に自民党側がすべて黒塗りで国会に提出したこと。自民党側は「公開しないという国と国との約束は絶対に逸脱できない」(佐藤勉・国会対策委員長)と、守秘義務をたてに開示を拒否したが、紀伊國屋書店ウェブストアによると、西川氏の本は「未曾有の多国間交渉での自国の将来をかけた駆け引き。自民党TPP対策委員長として最前線に立った著者が、その熾烈な内幕を明かす!」とされている。野党側は守秘義務違反に当たらないのであれば「同レベルの情報を国会議員にも出して欲しい」と求めていた

この本は、amazonからはリンクが削除された。紀伊國屋書店ウェブストアhontoには残っているが、どちらも予約受付は終了している。ハフポスト日本版は中央公論新社に事実関係を確認しており、回答を待っている。

西川氏は第2次安倍政権で自民党のTPP対策委員長、2014年9月からは農水相を務めた。TPP交渉の内幕を知る立場にあったが、自身の政党支部が国の補助金を受けた企業などから献金を受けていたことが発覚し、2015年2月に辞任していた

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