アメリカ・カリフォルニア州で、陸軍特殊部隊が忍者の格好をした人物に襲われた。
その人物は、特殊部隊のスタッフを刀で斬りつけた後に、軍の建物にアスファルトの塊を投げ込んで逃走。その後、当局によって身柄を拘束された。
深夜の襲撃
事件は9月18日の午前1時頃に、カーン郡にあるイニョカーン空港で発生した。警察の記録には、午前1時20分頃に刀を持ち、忍者の格好をした人物が現れて、少なくとも1人が被害にあったと残されている。
アメリカ軍の機関紙「星条旗新聞」によると、この事件の詳細が書かれた警察の報告書が、9月29日にInstagramやRedditなどのソーシャルメディアに投稿された。この投稿内容について、航空特殊部隊司令部の広報が事実だと星条旗新聞に認めたという。
この報告書によると、18日の午前1〜2時にかけて、航空機格納庫の外でタバコを吸っていた二等軍曹に、全身忍者の格好をした人物が近づいてきた。
その人物は軍曹に「私が誰かわかりますか?」と声をかけ、軍曹が「知らない」と答えると、今度は「私の家族がどこにいるかわかりますか?」と尋ねた。軍曹が再び「知らない」と答えたところ、忍者の格好をした人物は突然刀で斬りつけてきた。
軍曹はその場から逃走し、フェンスを飛び越えて管理棟に避難した。居合わせた大尉が建物のすべてのドアに鍵をかけて警察に通報したが、その間に忍者の格好をした人物が建物に近づいてきて、ドアや窓を蹴ったり叩いたりした。忍者の格好をした人物は、その後一度姿を消したものの、数分後に戻ってきて、アスファルトの塊を窓に投げ込み、その場を去った。
この事件で刀で斬りつけられた軍曹は足を負傷し、アスファルトの塊に当たった大尉は頭を負傷して、病院で治療を受けた。
刀を振り回すも身柄を確保
カーン郡の保安官事務所も10月1日、この事件の詳細や、使われた刀などの写真をソーシャルメディアに投稿した。
同事務所によると、逃走した忍者の格好の人物を、当局が路上で発見して身柄を拘束した。
身柄を拘束されたのは、ジーノ・リヴェラ容疑者。同容疑者は、保安官代理に対しても刀を振り回し、何らかの発射物を使用したが、効き目はなかったという。
保安官代理は、リヴェラ容疑者が指示に従わず、逃走を試みたために、テーザー銃を使用したと説明している。
リヴェラ容疑者は現在、殺人未遂や器物損壊など、複数の罪状で拘留されているという。