フランスのニコラ・サルコジ前大統領が7月1日、2007年の大統領選挙をめぐる不正疑惑の捜査にからみ、フランスの捜査当局によって身柄を拘束された。フランスで大統領経験者が拘束されるのは初めて。ハフィントンポストフランス版などが報じた。
ある司法関係者はロイターの取材に対し、「サルコジ前大統領はパリの西、オー=ド=セーヌ県の県庁所在地ナンテールで事情聴取のため自ら出頭し、拘束された」と述べた。
サルコジ前大統領は、2007年のフランス大統領選挙の際に、リビアのカダフィ大佐から資金援助を受けていたという疑惑の捜査に関する内部情報を得ようとしていた疑いが持たれている。
このような形で前大統領が拘束されるのは前例がない。サルコジ氏は政界の第一線に復帰することを目指していると考えられていた。
(ジェームズ・メイツ イギリスのテレビ局ITNのジャーナリスト)
サルコジ氏は2007年に大統領に選出されたが、2012年の大統領選挙ではフランソワ・オランド現大統領に敗北した。サルコジ氏は2017年の選挙でオランド氏の対抗馬と見られていた。
インディペンデント紙によると、捜査当局はサルコジ氏がジルベール・アジベール最高裁判所検事に対して、内部情報の提供と引き換えにモナコの国家審議員のポストを用意したという疑惑の捜査を行っている。
ドイツのメルケル首相に挨拶するサルコジ前大統領
アジベール氏とその他の検事も拘束されたと伝えられている。
サルコジ前大統領の前任にあたるジャック・シラク元大統領はパリ市長時代の公金横領と背任の容疑で2011年に執行猶予付きの禁錮2年の有罪判決を受けている。
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