NHKが、報道番組「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスター(58)を2016年4月期から降板させる方向で検討している。朝日新聞デジタルなどが1月7日に報じた。番組をリニューアルし、4月以降は、現在の午後7時30分からの放送時間を午後10時に移して番組名を「クローズアップ現代+(プラス)」にするという。
国谷さんは1993年からキャスター。現在は1年契約で出演している。NHK関係者によると、クロ現を担当する大型企画開発センターは続投を強く求めたが、上層部は「内容を一新する」という方針を昨年末に決定。同センターを通じ、国谷さんにも契約を更新しない方針を伝えた。後任は同局アナウンサーを軸に検討しているという。
国谷さんは「プロデューサーのみなさんが、編成枠が変わってもキャスターは継続したいと主張したと聞いて、これまで続けてきて良かったと思っている」と周囲に話しているという。
(NHK「クロ現」の国谷裕子さん降板へ 出演は3月まで:朝日新聞デジタルより 2016/01/08 05:45)
報道番組をめぐっては2015年、記者の指示によるやらせが指摘され、NHKが4月9日に「過剰な演出」があったとする調査結果をまとめた。これを受けて、国谷さんが同番組内で涙ぐみながら謝罪する場面もあった。
国谷さんは大阪府出身、アメリカのブラウン大学卒業。フリーランスで、1981年にNHK「7時のニュース」英語放送アナウンサーを務め、その後BS1「ワールドニュース・世界を読む」キャスターなどを経て、「クローズアップ現代」キャスターとなった。2011年には日本記者クラブ賞を受賞している。
報道番組では、テレビ朝日のニュース番組「報道ステーション」の古舘伊知郎キャスター(61)も3月末で降板することになり、同局が後任の人選を進めている。今春の番組改編で、夜の報道番組の“顔”が大きく変わることになりそうだ。
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