最近、竹を見ると「鬼滅の刃」の禰豆子を思い出す。
禰豆子は人を食う鬼に変えられても、人と共に鬼と闘う。竹をくわえながら。
竹をくわえているのは、鬼として人を食べたり、凶暴にならないようにするためだとされる。竹を口にくわえ、炭治郎と共に鬼に立ち向かう姿は毅然として格好がいい。
禰󠄀豆子のように、口に竹をくわえるというのは簡単ではない。しかし、竹をくわえているかのように演出できる食べ物がある。竹輪だ。「禰豆子の竹」のような竹輪が続々開発され売られている。
まずは、世界で初めてカニカマを開発したとされる石川県七尾市の水産加工会社「スギヨ」の緑の竹輪。
客から「娘のために緑の竹輪を作ってほしい」と要望を受け開発したという。クラウドファンディングで資金を募ったところ、10月16日に、目標金額の50万円を超える80万円余りを調達した。緑色はクチナシ色素だという。
高知市の老舗かまぼこ店「土佐蒲鉾」でも、竹のような風貌の竹輪を作ってしまった。その名は「竹ちくわ」。
NHK によると、「鬼滅の刃」ファンの子どもがいる母親からの要望を受け、10月から、主人公の妹・禰豆子がくわえている「竹」をイメージした緑色のちくわの製造を始めたという。緑色は、ほうれん草の葉緑素だ。
既に有名なものがある。徳島県小松島市の名産品で、竹に魚肉のすり身を巻きつけて焼いた「竹ちくわ」だ。
小松島ナビによると、直径約1センチ、長さ12センチほどの青竹に魚のすり身を塗り固めて焼き上げた後、竹を抜かずに販売されるのが特徴だという。
中心部に刺さっている竹は、禰豆子のものより少し細めのようだが、本物の竹だ。