皇居東御苑に作られた大嘗祭(だいじょうさい)の舞台である大嘗宮(だいじょうきゅう)の一般参観が11月21日に始まった。大嘗宮の公開は、11月21日から12月8日の18日間。大嘗宮は大嘗祭のために作られたもので、一般参観が終わった後に取り壊される。
また、11月30日から12月8日の9日間は、皇居乾通りも公開される。
宮内庁の担当者によると、例年この時期に行われる皇居乾通りの一般公開は、紅葉が美しく人気だという。皇居乾通りも見るならば、乾通りの一般参観口から入り、途中の西桔橋を渡り東御苑側に抜ける道を通れば、大嘗宮も参観できる。乾通りを最後まで通り抜けると、大嘗宮は見られないので注意したい。
■公開日程
大嘗宮公開 11月21日(木)から12月8日(日)午前9時から午後4時
皇居乾通り公開 11月30日(土)から12月8日(日)午前9時から午後3時30分
■大嘗祭とは
大嘗祭は、毎年11月にある五穀豊穣や国家安寧を祈る「新嘗祭(にいなめさい)」の中でも、即位後初めて行う儀式をいう。皇位継承に伴い一代に一度だけあり、重要な儀式だった。
14日夜から15日未明にかけて行われた「大嘗宮の儀」は、天皇陛下の代替わりに伴う皇室行事「大嘗祭」の行事の中核の一つで「天皇陛下が即位後初めて、新穀を皇祖・天神地祇に供え、自らも召し上がり、国家・国民のために安寧と五穀豊穣などを感謝し祈念する」(宮内庁HP)ものだ。
大嘗祭の儀式は、平安時代から基本的に変わっておらず、今回もこれまでの伝統が踏襲されている。そのため、神道に基づく宗教的儀式として、政教分離をめぐり議論がある。
これを受け、政府は、国事行為ではなく皇室行事とし、費用を皇室の公的予算に当たる宮廷費から支出することにした。
一方、秋篠宮さまは、2018年11月の会見で「宗教色が強く国費で賄うことが適当かどうか」とし、「内廷費」から支出されるべきだという姿勢をとられている。