PRESENTED BY NEC

「社会がどう変わっていくのか興味が湧いた」最先端の顔認証を体験した中高生に起きた変化とは?

NECが、海陽学園の生徒に向けてワークショップを開催。未来に向けて、顔認証技術の可能性を考えた。

「昆虫が、砂漠で、顔認証を使ったところ、自分が新種とわかって喜んだ!!」

「友達が、インターネットを使う時に、一文字打つたびに指紋認証を必要とする設定にしていて、セキュリティ意識の高さに関心した」

 

NEC関西支社を訪れた、愛知県にある学校法人海陽学園 海陽中等教育学校(以下、海陽学園)の生徒15人から、次々と未来へのアイデアが飛び出した。

テーマは、NECが世界を牽引してきた「顔認証」や「指紋認証」などの生体認証技術を使うと、どんな未来の「当たり前」が待っているのか。

テクノロジーの急速な進展などを背景に、ますます予測不能になっていく未来をイメージするために、今回、NEC社員と中高生が挑んだのはカードゲームで未来を妄想する遊びだ。

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NEC関西支社を訪れた海陽学園の中高生たち
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NECの顔認証技術は米国国立標準技術研究所(NIST)による顔認証ベンチマークテストでこれまでにNo.1を複数回獲得するなど、世界トップ水準の精度を誇る。そうした顔認証をはじめとする生体認証技術は、世の中をどれだけワクワクさせ、便利で、障壁のないものへと変えてくれるのか。

NEC関西支社で最先端の生体認証技術を体感する1日を過ごした10代の姿からは、認証技術と社会の未来が見えてきた。

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NEC Future Creation Hub KANSAIで生体認証技術についての動画を見る海陽学園の生徒たち
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マスク着用でも99.9%以上の確率で本人認証が可能

「普段、私たちはポケットの中に鍵やカードなど個人を認証するための物をたくさん持ち歩いています。でも、顔認証技術がもっと社会に広がれば何も持たなくていい。代わりに、一人ひとりが本当に持ちたいものをポケットに入れられます。そんな『手ぶら社会』が私の作りたい社会です」

顔認証技術をはじめとする生体認証についてのガイダンスで、生徒たちへこう語るのは同社で20年以上に渡って生体認証技術の開発に取り組んできたNECフェローの今岡仁だ。

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NECフェローの今岡仁さん
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2002年から顔認証の研究に参加し、以来20年以上にわたって、同社の顔認証システムの技術開発をリードしている。まさに自他共に認める同社の「顔認証」技術の顔だ。その功績が認められ、2023年には紫綬褒章を受章した。

現代の認証技術は、大きくは3つに分類される。1つ目がパスワードなどを使う「知識認証」。2つ目が鍵やカードなどを使う「所有物認証」。そして3つ目が顔や声、指紋などを使った「生体認証」だ。生体認証の強みは、「なくさない」「忘れない」「なりすましが困難」といった点にある。

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生体認証技術につきまとう不安といえば、精度の問題だろう。いかにメリットが多くとも、精度が低ければオフィスへの出入りなど高度なセキュリティが求められる場面での認証技術としては使えない。

こうした疑問に対して今岡フェローは、「NECの顔認証技術を用いれば、マスクを着用した場合であっても99.9%以上の確率で本人であるかどうかを見分けることができる」と強調する。NECが用いるのが、AIによって顔の特徴を数値化し、どれだけその特徴に近いかで本人であるかどうかを認証する、という仕組みだ。

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近年では虹彩や指紋など複数の生体認証を組み合わせた製品も開発されている。例えば、顔認証と虹彩認証を組み合わせた「顔・虹彩マルチモーダル生体認証」の場合の誤認証率は100億分の1となり、厳密さが求められる重要施設・シーンでの利用に向いている。顔と左右の虹彩の3つの情報を組み合わせて用いるため、クリーンスーツにゴーグル、防塵マスクを着用していても、個人を認証できる。

「おお!」という驚きの声と、鋭い質問の数々

このように高い精度を誇るNECの生体認証技術はいま、オフィスやテーマパークの入退場管理、ホテルのチェックイン、ロッカーでの荷物預かり、自動販売機での飲料の購入、さらにはインドが国民に発行する国民IDシステム「Aadhaar(アドハー)」への導入など、社会の至るところで活用されはじめている。

和歌山県の南紀白浜で実施しているモデル実験では、空港に降り立つと「ようこそ!〇〇さん」とウェルカムメッセージが表示され、空港内や地域賛同企業での買い物がすべて同一の顔認証システムで決済可能だ。

また、国立がん研究センター中央病院と連携して、大腸がんの判定に背板認証技術を活用する取り組みを進めるなど、ヘルスケア領域などでの活用にも期待がかかる。

こうした一連の技術やサービスを見学できる「NEC Future Creation Hub KANSAI」では、生徒たちが顔認証で起動する受付案内ロボットにアテンドされながら展示を見て回った。事前に顔を登録した生徒が近づくと展示室の扉がスッと開く。事前に説明を受け理解してはいても、そのスピード感に生徒たちは思わず、「おお!」と驚きの声を漏らした。

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顔認証システムで開閉する扉
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ドレミファソラシドーー。画面の指示通りに片腕を動かすだけで、音階通りにバイオリンの音を奏でるのは、インクルーシブ楽器「ANDCHESTRA(アンドケストラ)」だ。AIによる姿勢推定技術を駆使したアンドケストラは、車椅子のシンガーソングライターやパラスポーツ選手なども開発に携わっている。

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画面の指示に従い、ポーズを変える生徒を見守る周囲からは、「グッジョブ!」と歓声も上がった。体験した生徒からは「こうした技術を活用すれば、自分のできることや人間の可能性が広がっていくと思う」といった声も上がった。

見学では、「どれくらいの顔のパーツが隠れていたら顔認証できないんですか」「いろいろな声を出せる人の場合は、どうやって声だけで本人だと判断するんですか」「カラーコンタクトを入れると虹彩で認証できないんじゃないですか」などの鋭い質問も次々と飛び出した。

 

将来の生体認証は「人間に限らず…?」

 

講演や見学を経た生徒たちが最後に挑戦したのが、冒頭のカードゲームだ。

生徒や教員、NEC社員を交えたワークショップでは、どんな場面で、どのように生体認証技術を活用できるか、カードゲームを使ってアイデアを出し合った。

このカードゲームは、

①「誰が」
②「どこで」
③「(生体認証技術のいずれかを)」
④「どのように使うと」
⑤「こうなった」

というシナリオを、それぞれのグループで自由に考えてみるというもの。

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ワークショップに取り組む海陽学園の生徒たち
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最初は「上手く文章を作らなければいけない」「実現可能性があるアイデアを出さなければいけない」と固定観念に引っ張られ、アイデアがなかなか出なかった生徒たちも、だんだんと突拍子もないシナリオを生み出し、会場には笑いや拍手が巻き起こっていた。

今岡フェローは、「人間以外の生体認証について、皆さんの活発な意見が飛び交っていて新鮮でした。将来は、昆虫や動物にも認証システムが導入されるのか?というのは面白い問いですよね。実は昔、オーストラリアで羊の顔を認証してくれないかと相談を受けたことがあったのですが、現状の技術では毛むくじゃらの動物などを認証するのはかなり難しいんじゃないかと思います(笑)」と語った。

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NECフェローの今岡仁さん
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ワークショップを終えた生徒からは「スマホのロック解除の指紋認証くらいしか意識したことがなかったけれど、様々な可能性があるのだと気づいた。これを使うことでどのように社会が変わっていくのか興味が湧いた」といったポジティブな反応が相次いだ。

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ワークショップに取り組む海陽学園の生徒たち
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認証技術の進化で、これからの社会はどう変わるのか。単に「便利になる」ということを超えて、生徒の一人が語ってくれたように「人間の可能性を広げてくれるもの」として社会に実装されていくはずだ。

海陽学園の生徒とのセッションには、未来に向けた大きなヒントと可能性が詰まっていた。

 

 

 

 

▶︎【動画】NECフェロー今岡仁×海陽学園~生徒が描く顔認証の未来 [NEC公式]