スーダン生まれのNBA選手、国外遠征への影響は? イスラム圏7カ国の入国禁止措置で

トランプ氏の入国禁止措置は、スーダン出身のNBA選手にも影響を与える懸念があります。
Open Image Modal
MILWAUKEE, WI - JANUARY 28: Thon Maker #7 of the Milwaukee Bucks reacts to an officials call during a game against the Boston Celtics at the BMO Harris Bradley Center on January 28, 2017 in Milwaukee, Wisconsin. NOTE TO USER: User expressly acknowledges and agrees that, by downloading and or using this photograph, User is consenting to the terms and conditions of the Getty Images License Agreement. (Photo by Stacy Revere/Getty Images)
Stacy Revere via Getty Images

アメリカのトランプ大統領が、イスラム圏7カ国の人の入国を禁止した問題は、アメリカプロバスケットボールリーグ(NBA)にも影響を与えている。

Yahoo Sportsによると、入国禁止の対象となる可能性があるのは、ミルウォーキー・バックスの新人ソン・メーカーと、ロサンゼルス・レイカーズのルオル・デンの両選手。2人の出身国であるスーダンは、イラン、イラク、リビア、ソマリア、シリア、イエメンと並び、トランプ氏がアメリカへの入国を禁止した7カ国に含まれる。

NBAには、東地区にカナダのトロントに拠点を置くチームが所属している。そのため、このチームの本拠地で試合をした際には、帰国時に入国手続きが必要となる。

そのためNBA側は、状況を把握するため国務省に連絡を取ったと、声明の中で明らかにした。「リーグに所属する対象7カ国の出身の選手に対し、入国禁止措置がどのように当てはまるのかを確かめるため、国務省に連絡を取って情報を集めている」と説明。「NBAは全世界的なリーグで、世界中から優れた選手がやってくることを誇りに感じている」と述べた。

NBAの公式サイトによると、バックスは1月28日、トロントでアウェーゲームを戦った。アメリカ合衆国税関・国境警備局が、ビザを停止した搭乗者について各航空会社に通知したばかりで、メーカー選手が試合後にアメリカ国内に戻れるかどうか懸念されていた。

この時は、メーカー選手は、再入国を拒まれることなくミルウォーキーに戻ってくることができた。チームのコーチが試合翌日の1月29日にそう発表したと、アメリカのスポーツ専門チャンネル「ESPN」が報じている

ESPNによると、メーカー選手は2002年、家族とオーストラリアに移住。オーストラリアの国籍を持っており、同国のパスポートを使っている。また、ルオル・デン選手も、スーダンで生まれたが、2006年にイギリス国籍を取得し、二重国籍を持っている。

デン選手は1月31日、自身のTwitter上で「私は誇りを持った難民だ」とコメントした。

入国禁止措置をめぐっては、ニューヨーク州の連邦裁判所が1月28日、大統領令の執行の一部を停止するなど、反発する動きも広がっている。禁止措置が誰に当てはまり、どのように適用されるのかは不透明で、今後も混乱は続きそうだ。

■関連画像集「2016年のスラムダンクコンテスト」


【※】スライドショーが表示されない場合は→こちら

Open Image Modal

Open Image Modal