『なつぞら』祖父役の草刈正雄が大反響。『真田丸』ファンを喜ばせる台詞も

第15回(4月17日放送)では「わしを調略するつもりか」というせりふまで飛び出し、『真田丸』ファンを喜ばせた。
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時事通信社

【なつぞら】草刈正雄、おじいさん役が大反響「役者冥利に尽きる」

 NHKで放送中の連続テレビ小説『なつぞら』(月~土 前8:00 総合ほか)に、ヒロイン・なつ(広瀬すず)に人生を生き抜く術(すべ)を教え込む“おじいさん”、柴田泰樹役で出演中の草刈正雄。偏屈で頑固な性格ではあるが、深い愛をもった“大樹”のような男を好演している。

 「朝ドラは3作目。出演できること自体うれしかったんですけど、(2016年放送の大河ドラマ)『真田丸』のスタッフがたくさんいて、また一緒にできることが一番うれしかったですね。大森寿美男さんの台本を読んでいても、『真田丸』の昌幸の生まれ変わりかと思ったくらい(笑)。意識しているな、って感じました」

 第4回(4月4日放送)に帯広の菓子屋「雪月」の店主・小畑雪之助の母、とよを演じる高畑淳子(『真田丸』では昌幸の正室・薫を演じた)が登場して以来、たびたび泰樹と丁々発止のやり取りを見せ、第12回(4月13日放送)でなつの同級生・天陽の家の畑を開墾する際は、これから出陣でもするかのような勢いで雄叫びを上げ、第15回(4月17日放送)では「わしを調略するつもりか」というせりふまで飛び出し、『真田丸』ファンを喜ばせた。

 「役者冥利につきますよね。高畑さんとのシーンは本当に楽しいですよ。おじいさんの役もはじめてで。そういう年齢になったのか、と思いましたし、究極の頑固じじいを思い切り演じようと思っています」

 泰樹は、明治35(1902)年、18歳の時にひとりで十勝に入植。荒れ地を切り開き、酪農で生計を立ててきたが、貧しさのため医者を呼べず、最愛の妻を病気で亡くしている。以来、男手ひとつで一人娘・富士子を育ててきた。独自の人生を歩んできた経験から得た人生訓をもっていて、泰樹の言葉は心に響くと話題になっている。

 「いいせりふをたくさん言わせてもらっています。新しい台本をいただいて読むたびに僕も『また、いいこと言うな』と感じて、自分でも泣いてしまいますね。本当に大事な役をいただいたな、と思って感謝、感謝です。ですから、深いことは考えず、余計なことは考えず、素直な気持ちでお芝居ができたらいいなと思っています」

 泰樹は将来、なつに牧場を継いでほしいと思っている。しかし、第29回(5月3日放送)で、なつは生き別れた兄・咲太郎(岡田将生)と再会を果たし、東京・新宿で新たな人たちとも出会い、巣立つ日が一歩一歩近づいてきている。

 「これからの展開がまた面白くて。なつが東京に行ってしまったら、出番はなくなるのかと思ったら、ちょこちょこ顔を出すんですよ(笑)。東京に行くこともあります。しかも、脚本の大森さんがいちいち、いいシーン、いいせりふを書いてくれているんですよ、ありがたいことに。それに『泰樹さんは長生きする』とおっしゃっていたみたいなので、僕もどうなるか楽しみです」

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