2001年の同時多発テロから15年となる9月11日のナショナル・フットボール・リーグ(NFL)。サンフランシスコ49ersのクォーターバックQBコリン・キャパニック(28)が、人種の不平等などを訴えて国歌斉唱を拒否した直後、NFLの選手たちは、政治と無関係ではいられなかった。
シアトル・シーホークスの選手たちは、国歌斉唱の間、腕を組んで立っていた。対戦するマイアミ・ドルフィンズの何人かは、9月8日のデンバー・ブロンコスのブランドン・マーシャルにならってひざまづいた。
さあ行くぞ。よく考えた結果、シーホークスの選手とコーチは国歌斉唱の間、全員で腕を組んだ。
アリアン・フォスターとドルフィンズの3人のチームメートは国歌斉唱でひざまづいた。
11日の試合では、カンザスシティー・チーフスの選手たちも腕を組み、CBのマーカス・ピーターズは腕を突き出した。
マーカス・ピーターズが国歌斉唱で腕を突き上げている。選手たちは腕を組んでいる。誰も座ったり、ひざまづいたりしていない。
ニューイングランド・ペイトリオッツのマーテラス・ベネットとデヴィン・マッコーティーは、アリゾナ・カージナルス戦で国歌斉唱の間、2人で腕を突き上げた。テネシー・タイタンズの選手も同じことをした。
ナッシュビルの日産スタジアムでミネソタ・ヴァイキングスvsテネシー・タイタンズ戦。
これらの選手はみな、サンフランシスコのQB、コリン・キャパニックが国歌斉唱の間、アメリカの人種が平等に扱われていないことに抗議したことに触発された。
「私は、黒人と肌の色に敵対する国の国旗に敬意を払うために、立ち上がるつもりはない」と、キャパニックはNFL.comに語っている。「私にとって、これはフットボール以上に大きなことであり、見て見ぬ振りをするのはわがままだ」
シーホークスのWR、ダグラス・バルドウィン・ジュニアは、チームとして試合で「国家と国旗への敬意」を表明したいとTwitterで明らかにしていた。LBボビー・ワグナーはどんな行動であれ「チームとしての行動になる」としていた。
一つになりたいという意思を示すため、チームは試合前に団結の意思表示をして国家と国旗への敬意を表します。
マルティン・ルーサー・キングの有名な言葉「愛だけが憎しみを追い払う」
アメリカ陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の元隊員で、NFLのシアトル・シーホークスでも一時プレーしたネイト・ボイヤーは、Foxスポーツラジオで、チームがこうした意思表示をしたがる理由について話している。
「9.11は我が国の歴史で、とても重要だとみんな分かっています。シーホークスや、おそらくすべてのチームで、あの困難な日々を戦った軍人や警察官に敬意を表することでしょう。9.11のすぐ後、我が国は私の知っている限りで最も結束しているように見えました。あの日以来、私たちのつながりは弱まっています。9月11日の日曜日にみんなで立ち上がることは、一歩踏み出すための鍵となります。チームがすべきことは、結束への力強い意思表示です」
この意思表示より1週間ほど前に、シーホークスのCB、ジェレミー・レインがプレシーズンゲーム前の国歌斉唱で起立を拒否した。レインは「キャパニックへの連帯を示すことにした」と話した。「何も言うつもりはなかった。ただ、キャパーニックの後ろに立っていただけだ」。
ドルフィンズは国歌斉唱の間、選手たちに起立することを推奨したが、チームとしては、選手個人の権利を尊重することにした。
選手たちの意思表示で、社会の人種の不平等と警察の暴力について、改めて議論がわき起こることになった。
9月11日の試合では、同時多発テロの犠牲者を追悼する行事も行われ、選手たちが参加した。
国歌斉唱とともに、100ヤードのアメリカ国旗が登場
ジョージ・W・ブッシュ元大統領がコイントス
ニューヨーク・ジャイアンツのオデル・ベッカム・ジュニアやビクトル・クルーズは、アメリカ国旗をモチーフにした靴を履いた。
ハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。