秋田県男鹿市の「なまはげ」。毎年大晦日に、鬼が家々を練り歩き、邪気を払うという伝統行事だ。大晦日を翌週に控えた12月24日、男鹿市役所では鬼の役を演じる職員に、「正しいなまはげ」の指導が行われた。NHKニュースが報じている。
男鹿市ではこの行事が行われる大みそかの午後に市の職員がなまはげにふんして市内を練り歩くことになっていて、24日は、なまはげ役の市の若手職員10人余りが正しい声の出し方や動き方などを学びました。
指導は50年以上なまはげを演じてきた菅原昇さんが行い、はじめに「ただ脅すのではなく、悪霊を追い払ってもらい、来年がいい年になるようにと願う人々の思いを理解して演じてほしい」と心構えを述べました。
(NHKニュース「正しい「なまはげ」学ぶ講習会」より 2013/12/25 00:31)
男鹿市は人口3万2千人、秋田県西部の男鹿半島に位置している。
「なまはげ」は国の重要無形民俗文化財に指定されている。中国・漢代の武帝が男鹿に上陸した、という伝説がもとで行事が始まったという。
12月31日の夜、赤鬼・青鬼が髪をふり乱し、角を突き出し、耳まで裂けた口には鋭いキバの面をつけ、体じゅうをワラのケダシで覆い、手には出刃包丁などを持って、「ウォー」「ウォー」とさけび村々の家を廻り歩きます。このナマハゲは集落の未婚の青年達が扮装したもので、この夜は無礼講になまけ者をこらしめ、「家内安全・大漁豊作」等を唱え退散します。その昔、漢の武帝が5匹の鬼を従えて男鹿に上陸した。その後この鬼が村人と五社堂の石段造りの賭けをして負け、鬼の祟りをおそれて年に一度、鬼に化けた若者をもてなしたのがはじまりと言われています。
(男鹿市ホームページ「男鹿のナマハゲ」より)
男鹿市にある観光施設「なまはげ館」のホームページでは、なまはげの語源についても触れられている。
ナマハゲの語源は「火斑(ナモミ)を剥ぐ」という言葉が訛ったものと云われています。ナモミとは炉端にかじりついていると手足にできる火型のこと。それを剥ぎ取って怠け者を戒めるのがナマハゲなのです。
(なまはげ館「ナマハゲ」より)
http://www.city.oga.akita.jp/index.cfm/14,1394,52,141,html
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