長友佑都「おっさんたちで作ったゴールがうれしい」セネガル戦を終えて(ロシアワールドカップ)

「こんなね、へたくそな連中がこうやって、雑草魂じゃないけど、強い気持ちでここまで来て」
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FIFA via Getty Images

ロシアワールドカップ・グループH第2戦日本代表対セネガル代表が日本時間25日に行われ、日本代表が2-2の引き分けに終わった。日本代表DF長友佑都が試合後に残したコメントをご紹介する。

(取材:河治良幸 文:編集部)

試合を振り返って

「2回追い付いたというのは、自分たちに自信を持っていいんじゃないかなと思う。相手は相当強いチームなので、それでもいい形でチャンスも作れたし、自分たちで主導権を握りながらサッカーできたんじゃないんかなと思う」

走り負けてはいないけど、相手は相当すごかった。

「あの選手は縦だけの突破だけだったら世界のトップじゃないですか。そのくらいのスピードでしたよ。やっぱり最初の段階で相手のスピードがどのくらいなのかなというところで、僕も試合の感覚、間合いを考えようかなと思っていたけど、あまりにも速かったので。でも徐々に対応できるようになって、後半はすごく全然やられなかった」

ビハインドになりながら行けたのは何が?

「やっぱりビルドアップのときにボランチをうまく使いながら、ボランチが下りてくるときと、あとは下りてこずにやる、というそのバランスがすごく良くて、相手が結局、1トップでCBを追おうとしているんだけど、ボランチが下りてきて、全然ハマっていないという状況が、すごく後ろでは作れていたので、あれは僕らが逆にやられたら、全然ハマんないなという状況を、自分たちができているなと」

ポジショニングとして、攻撃のときに下がらなかった

「そのまま自分が下がってもらっても、相手がハメてくるとポーランド戦を見て、それについてのミーティングもできていたので、うまく僕が上がったところを、そのスペースをボランチが下りてきたりとか、逆に僕が上がったタイミングで貴士が中に行くという、そういう中途半端な位置を皆が取り続けたというところが、一番、連動性につながったんじゃないかなと思う」

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(Photo by Ryan Pierse/Getty Images )
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コロンビア戦から続く自信がピッチに見えていたが

「西野さんも、言ったら試合前のミーティングで強気で行こうよと。後ろに引いて戦うということは簡単かもしれないけど、でも、やっぱり日本らしいサッカー、前でポゼッションをしながら前で失ったときは皆で取りに行くというような、強気のサッカーをしていこうと西野さんはミーティングで何度も言っていたので、僕らもそれに勇気付けられるじゃないけど、よしやってやろう、自分たちが西野さんと作り上げてきたじゃないけど、短い時間だけど、そういうサッカーをやってやろうという強い気持ちが一人ひとりあったんじゃないかなと」

引き分けで良かった?

「正直勝ちたかったですね。勝てた試合だったかなと自分では思っていますけどね。それくらいいいサッカーができていた部分もあって。ただね、2失点しているのでそこは反省しないといけないけど、ちょっと勝ちたかったというのが、正直なところです」

日本がW杯で先制されて負けなかったのは日韓のベルギー戦以来だが

「6ヵ月勝てずになかなか批判をされていて、自分たちもそこから這い上がった強さというものをパラグアイ戦に勝って、コロンビア戦に勝って、その強い気持ちが今こう一人ひとりみなぎって心から出ているんじゃないかなと思う」

前半はドタバタして1点取られても、へこんだ感じがなく、やれるという感じがした?

「それは正直、試合前のロッカールームで1点取られる状況もあるよと。うまくいかない状況は絶対に出てくると。でも頭はポジティブにいこうよということを皆で話し合った。だから、そういう状況の中で不安になるのでなく、ネガティブになりナーバスになるのではなく、1点取られても問題よというくらいの気持ちで皆入っていこうよという形で今日は入れたのが一番良かったと思う。メンタル的に全然ブレなかった」

ミスがらみの失点でガクンしてもおかしくなかったが

「いや、もう全然。問題ないよ、まだ時間あるよという感じで皆が多分頭の中はナーバスにならずにポジティブに考えられたんじゃないかなと思う」

本田の得点は他のゴールとはまた違う?

「格別なのは格別ですよね。おっさん、おっさんと言われ続けて、やっぱりこのW杯でおっさんたちが結果を出したいという気持ちが強くあったし、その気持ちがすごく強かったから、やっぱり彼の得点は格別でした。自分自身(決めた)のようなゴール、自分のゴールのような、自分は感覚でしたね」

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(Photo by Clive Rose/Getty Images)
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しかも本田のゴールは岡崎が潰れたことで生まれた

「そうですね。岡崎さんがもう、あそこいつもどおりつぶれて、彼が得点取りたかったと言っていたんですけど、やっぱりお前のところにこぼれが来るな、ということを圭佑には言っていましたけどね。でも、オカがああやって潰れたことによって、圭佑の前にボールが来て。おっさんたちで作ったゴールということで、すごくうれしかった」

北京世代の意地?

「決勝トーナメントに行かないと、意地を見せたとは言えない。この結果にはやっぱり満足したくないし、次のポーランド戦に向けて切り替えないと、あまりにも一喜一憂しすぎると、次はひっくり返されるからという危機感もやっぱりあるから。中3日なんでね、次。だからまずは疲労回復と、あとは課題というのもしっかり話し合って、行きたいなと思います」

チームの雰囲気は10年と比べて?

「僕はあの時よりもすごく良いんじゃないかなと思っていて、それがなぜなのかというのはちょっと、なかなか難しいんですけど。なんか皆のメンタルというか、精神力がすごいなと、つえーなっていう。いくら批判されようが、何されても立ち上がるというか、這い上がっていくという気持ちが 何か、すごく強いなとこのチームは感じますよ」

苦労を重ねて

「雑草だらけでしょ。雑草魂でここまで。こんなね、へたくそな連中がこうやって、雑草魂じゃないけど、強い気持ちでここまで来て、ここでW杯で結果を残しているというところで、そこは改めて自信にしたいなと思います」

(2018年6月25日Football Tribe Japanより転載)

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