ご無沙汰しております。6月に日本の病院で無事出産を終え、ミャンマーに帰って来ました。またミャンマーについてお伝えしていきますので、よろしくお願いします!
これから、ミャンマーの村のお母さんたちとママ友トークをしたり、子どもたちを一緒に遊ばせたりするのがとっても楽しみです。
▶ミャンマーの習慣にならってお祈りする生後4カ月の娘
さて、ミャンマーで新規事業を立ち上げた私。日本の病院で出産するにあたり、数カ月はミャンマーを離れることになりました。
ずっと事業統括をしていた私が現場からいなくなって、事業は果たして大丈夫なのだろうか.....?
今回は、ミャンマーを離れることになった私と現地スタッフと双方のドタバタについて書きたいと思います!
日本帰国前から、入念な準備が必要
私がミャンマーからいなくなるにあたり、現場での実働は全てミャンマー人スタッフでやってもらうことに。真面目なミャンマー人スタッフたちは、言ったことはちゃんとこなしてくれます。
しかし、自分で考え、決断し、行動することにはまだ慣れていないスタッフが多いのが現実.....。普段から「あれやった? これやった?」と最終的な確認をしなければいけない場面も多くありました。
日本へ帰るのに不安もあったので、帰国後も毎日のミーティングを欠かさず、日本とミャンマーで共同で仕事を進めていくことにしました。
現地スタッフからミャンマーから必要なデータを送ってもらうためには、パソコンに触ったことのないスタッフにいちからパソコンを教える必要がありました。
タイピング指導に始まり、Gmailの使い方やエクセル・ワードの使い方などを、1週間、仕事の合間を縫って教えた結果、なんとかタイピングもできるようになり、エクセルやワードの基本的な使い方もマスターしてくれました。
帰国のあいだのコミュニケーション
日本に帰国してからすぐ、日本とミャンマー間の遠隔でのやり取りが始まりました。
現地スタッフは大体21時過ぎに仕事を終え、そこからミーティングが始まります。ミャンマーと日本の時差は2時間半なので、日本時間の午前0時頃から毎日Viber(ミャンマー版Skype)でミーティングを行っていました。
「えっ、何? 全然聞こえないよ!」
「ごめんなさい、インターネットがなかなか繋がらなくて.....」なんてこともしばしば。
そんな調子なので、午前2時過ぎまでミーティングが続くこともあり、妊婦の私は眠い目をこすりながらのお仕事。携帯を手にしたまま、寝落ちしてしまったこともありました(笑)。スタッフごめんなさい!
スタッフたちは、それまで事業設計をしていた私がいなくなったことで「今後の計画を立ててみました。どう思いますか?」と自分たちで考え、事業を進めていこうと頑張ってくれていました。
毎日のように忙しく働く現地スタッフとの遠隔でのコミュニケーションを続け、私はついに出産の日を迎えました。看護士さんにびっくりされるほどのスピード安産だったので、母子ともに出産直後からとっても元気でした!
すぐに現地スタッフに娘の誕生を報告すると、一緒に喜んでくれました。
▶現地スタッフと共に
自分のやり方を押しつけない、とにかく「信じる」
当初の私は、「私がいなくなったら事業が進まなくなるかも」なんて、まるで自分ひとりで事業を運営してきたような心配をしていました。
しかし、この機会を通じて、「今までだって私ひとりではなく、スタッフと一緒に頑張ってきたのだ」ということに、改めて気づかされました。
問題が起こったら、実際に動いて解決するのは現地スタッフたち。
「なんとか解決するように、がんばります!」
日本で心配することしかできない私は、その言葉に何度支えられたことか.....!
「村のために、こういうこともしたいです」
ミャンマーの貧しい人のために何かできないかと、事業を始めた私の想いを理解し、一緒に必死で働くうちに、同じ気持ちで考えてくれるようになっていた現地スタッフたち。
自分が現場を離れ、現地のスタッフだけに全てを任せてみたことで、彼らの頼もしさが身にしみました。
今は育児に仕事に忙しいけれど、そんな素晴らしいスタッフたちに支えられています!
そのおかげでミャンマーという異国の地でも、とても楽しく充実した日々を送ることができています。
ここでは突然停電したり、お湯が出なくてお風呂に入れなかったり、日本では考えられない不便もあるけれど、改めてこの国で事業を始めて良かった。彼らと一緒にもっとがんばろうと思ったのでした。
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ライター
加藤 彩菜/Ayana Kato
1991年生まれ。中央大学哲学科卒業。学生時代に発展途上国の貧困問題を目の当たりにし、「誰もが自分の未来に希望をもてる世界」にしていきたいと、社会問題を解決するソーシャルビジネスしかやらない会社「ボーダレスジャパン」に就職。入社8カ月で単身ミャンマーに渡り、新規事業立ち上げに挑む。
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