小さなネコと同じくらいの大きさの巨大ネズミが、イギリスの都市などで急増しているようだ。
イギリスのリバプールで害獣駆除業を営むショーン・ウィーラン氏は、最近1年半ほどの間に巨大ネズミが爆発的に増加しているのを目の当たりにしてきたと語っている。
Whelan Pest Prevention社を経営しているウィーラン氏は、「Liver Pool Echo」紙の記事で次のように述べている。「リバプールでは最近、巨大なネズミをよく見かけるようになった。これらのネズミは、従来の殺鼠剤に耐性を持つ『スーパーラット』ではないかと私は考えている」
ウィーラン氏によれば、従来の殺鼠剤に対して耐性を持つネズミが増えてきているため、イギリス健康安全局の認可が必要な、より強力な薬剤の使用を望む害獣駆除業者も多いという。
「リバプールのネズミたちは、殺鼠剤に対する耐性が非常に強くなっている。第3世代のより強力な殺鼠剤を導入するための法整備が、間もなく必要になるだろう」とウィーラン氏は言う(1980年代頃から、各国の都市に生息するクマネズミやドブネズミの一部に、各種殺鼠剤への抵抗性をもつスーパーラットの出現が報告されている。2000年代には、東京のクマネズミの80%がワルファリンへの抵抗性を持ったとする研究もある)。
この問題は、レストラン近辺のゴミ容器中の残飯やゴミ、家庭の食べ物の残りなど、ネズミにとってエサとなるものが都市には大量にあることも一因となっていると、ウィーラン氏は指摘する。特に、ファーストフードの食べ残しによる影響が強いという。
「スーパーラット」が増えているのはリバプールだけではない。「バーミンガム・メイル」紙では、全長60センチのネズミがうろついているという、同市衛生局スタッフの発言が紹介されている。衛生局のコリン・ワッツ氏は、「私が見た中でいちばん大きかったネズミは、尻尾を含まない全長が36センチから38センチくらいだった」と述べる。「尻尾を含めた体長は60センチ以上。まるで小さなネコのようだった」
ロンドンでも、巨大ネズミは問題になっている。ロンドン市ハイゲイトに住むソフトウェア開発者のエイドリアン・ウィテカー氏は2013年、自宅に仕掛けた罠で巨大ネズミを捕獲した。このネズミを殺すには薪で殴りつける必要があったという。
そしてスウェーデンの民家では今年の3月、尻尾を含まない体長が40センチという巨大ネズミがワナで捕獲され、住人たちを震え上がらせた。そのネズミは家のコンクリート壁に穴を開けて侵入し、台所に現れたのだった。
[Sara C Nelson(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー