陸上男子ハンマー投げで2004年アテネ・オリンピックで金、12年ロンドン・オリンピックで銅メダルの室伏広治(41)が6月24日、現役を退く意向を示した。同じハンマー投げで「アジアの鉄人」と呼ばれた父・重信さん(70)はNHK中継の解説者を務めており、放送で息子の引退表明を知って驚きの表情をみせた。サンスポなどが報じた。
放送で息子の引退表明を知らされ、「まったく知らなかった。最初から決めていたのか…」とぼう然とした表情だった。「仕事が忙しい、2年も試合に出ていない。3カ月(の練習)で70メートルは投げられない」。現状を分析しながらも、「(室伏は)まだ完全に引退とは言っていない。いろいろ考えれば、まだ続けられる」と現役続行を願っていた。
(室伏の父・重信さん、ぼう然「まったく知らなかった」/陸上 - スポーツ - SANSPO.COM(サンスポ)より 2016/06/25 05:00)
重信さんは「私の本当の動きをマスターしてくれれば、まだ行くと思う。3カ月ぐらいしっかり準備してハンマーを投げて体をつくればまだ可能性はある。70メートルぐらいなら出る」と話し、息子の決断に名残惜しそうにしていた。
室伏広治はこの日、リオデジャネイロ・オリンピック代表選考会を兼ねて名古屋市で行われた日本選手権に出場、12位に終わった。記録もリオ・オリンピック出場条件の参加標準記録(77メートル00)に遠く及ばない64メートル74で、5大会連続のオリンピック出場は絶望的となった。試合後、室伏は「第一線として高みを目指すには体力の限界」と述べ、第一線を退く意向を示した。
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