妻はきっと知らない。ボクが家事・育児の“ワンオペ夫“を14年続けられる理由。

村橋ゴローの育児連載「ワンオペパパの大冒険」01
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みなさん、はじめまして。ライター・コラムニストの村橋ゴローです。

突然ですがボクは結婚以来14年間、ほぼほぼの家事と育児を担当している兼業主夫(シュフ)をしています。掃除・洗濯・炊事・家の備品や食料の買い出し・そして育児、これらをほぼひとりでやっております。ワンオペという言葉がなかったその昔から、これらをほぼひとりでこなしてきました。

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村橋ゴロー

そんなことを人に話すと、「なんで?」「きつくない?」と聞かれます。なんでもクソも好きだからやってるんですよ。妻からは結婚以来「家事をやれ」とひと言も言われたことはありません。すべて自主的に、自分から家事をこなしてきました。

だってね、原稿を書こうと机に向かっても、そんなスラスラと進むものでもありません。それならばと掃除や洗濯と体を動かしていると、意外にも集中力が増してきます。業者のようにT字の水切りワイパーで窓掃除をしつつも、頭の中では文章の構成ができあがったりするのです。そして家事が終わったら、一気に原稿! だからライターと家事って、すげえ相性がいいんですよ。

手作り弁当の中身は......?

妻は会社員をしております。そのため、お弁当もボクが作っています。これも14年間、ほぼほぼ欠かすことなく続けています。これも人に話すと「すごい!」「えらい!」と誉められますが、もう意地だけでやっている。いや、もちろん弁当作るのが好きでやっているんですが、「好き」と「意地」は双子の兄弟というか。好きで始めたこととはいえ、それを持続させるには意地という力が必要になってきます。

なにも人に見せられるようなキレイな彩りではありません。前の日の晩飯の残りを詰めたり、『クックドゥ』で野菜や肉を炒めたような茶色い系です。さらには、大量に作りすぎてしまったおでんや、スーパーで衝動買いしたものの、僕自らが早々に飽きてしまった「黒にんにく」を毎日10粒ほど弁当箱に詰めることも。こうなると妻からすれば「対ねりもの」「対黒にんにく」の日々です。

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(写真はイメージ)
Getty Images

ですが、それすらも「今日も食べきったー!」と笑顔で報告してくれる妻の愛があってこそ。人は「毎日弁当作ってえらいね」と誉めますが、僕からすれば「どんな雑な弁当でも笑顔で食べてくれてありがとう」なのです。男の家事や炊事ですから、雑なところも多々あるでしょう。ですが妻から文句を言われたことは、結婚以来一度もありません。いつも「ありがとう」と返してくれる。だから嬉しくて、またがんばる。

まるで母親と小学生の息子のようですね。「ママのためにセミの抜け殻30個取ってきたよ!」卒倒しそうになりながら「すごいわねえ、ありがとう!」という、例のアレです。

ボクが思う「究極の家事」

毎日家事をしているとたまに考えるのです。家事の「100点満点」って、どこにあるんだろう?って。日々、努力や工夫を重ねて家の中をまわしているつもりです。でも、もしかしたら、その究極って「評価されない」ことにあるのかなと思うんです。

家人に気づかれないままトイレットペーパーを補充する、昨日洗濯機に突っ込んだ服が翌日にはクローゼットに畳まれ収納されている。

「歯磨き粉が切れちゃって困ってたんだ。買ってきてくれてありがとう!」などと感謝されているうちは、100点じゃねえよなと思うのです。「評価されない」のが「究極の家事」なんですから、シュフは辛いなあ。

そうなると自分との戦いです。「誰も評価してくれないなんて、最高の仕事をしているじゃないか。ボクはただ自分の中のシュフ業をまっとうしていくだけだ」という心境にたどりつくわけで、もうほとんど職人ですね。

家事が楽しくなるライフハック

さて、ここまで読んでくださった読者のために、家事のライフハック的なやつをひとつ。この季節、洗濯物ってなかなか乾かないじゃないですか。特にTシャツやトレーナーのワキの部分が全然乾かない。そこでオススメしたい干し方といえば、コレ!

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村橋ゴロー

グータッチ法!まるでジャイアンツの原監督が、ホームランを打った自軍選手を迎え入れるかのようなグータッチ干し!誰が呼んだか、洗濯界のホームラン王!そして、「いや、私は野球よりゴリゴリの格闘技派よ!」というそこの奥様にオススメしたい干し方といえば、コレ!

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村橋ゴロー

グレイシートレイン!エリオを筆頭にホイラー・ヘンゾ・ホイスのトレイン入場!この干し方をすれば(柔術家の)グレイシー一族同様、家族にも鉄の絆が生まれること間違いなし!家事とは愛とクリエイションなのであります。

42歳からはじめた不妊治療

とまあ、このように妻とふたり、楽しく暮らしてきました。ダブルインカムですから贅沢はせずとも我慢することはない。でもこうも思ったのです。世界中のワインを飲み干す日々と、フードコートのたこ焼きを家族3人でほお張る週末、どちらが幸せなんだろう?と。よそ様のことはわかりませんが、ボクと妻が出した答えは後者でした。

結婚して7年目、互いに39歳を過ぎたころ僕らは不妊治療にとりかかりました。そして3年もの治療の末、待望の第一子を授かったのです。互いに42歳、遅すぎるパパママとなった我が家に"育児"という大きな仕事が加わった。在宅就労者ゆえ、それはボクの両肩に大きくのしかかり、"ワンオペパパ"の意味はさらに拡大していったのであった。

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親も、子どもも、ひとりの人間。

100人いたら100通りの子育てがあり、正解はありません。

初めての子育てで不安。子どもの教育はどうしよう。

つい眉間にしわを寄せながら、慌ただしく世話してしまう。

そんな声もよく聞こえてきます。

親が安心して子育てできて、子どもの時間を大切にする地域や社会にーー。

ハッシュタグ #子どものじかん で、みなさんの声を聞かせてください。