三菱UFJフィナンシャル・グループ

赤い球が進む先は…?仕掛けいっぱいの2分間に込められた、ある企業の想い

6月29日にYouTubeに公開後、約3週間で230万回再生を突破。約2分間の動画に込められた、ある企業の想い。制作を担当した2名の社員に、制作秘話を聞いて見えたこととは?
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シュッ、スポン。

赤い球がロゴから飛び出し、コロコロと転がっていく。

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「赤い球の冒険~MUFG Soul Movie~」冒頭シーン。MUFGのロゴ中央の赤い丸が画面から飛び出し、球となって転がる。

赤い球が転がる道には、橋がかかり、風車が回り、そして…。遊び心ある仕掛けたっぷりの2分間。ナレーションやテロップはなく、言語の壁を超えて、楽しく見られる動画だ。

この動画は、6月29日にYouTubeに公開され、約3週間で230万回再生を突破した。制作したのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)。自社のサステナビリティへの姿勢や価値観を伝える目的で制作した。

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左:前川史佳さん、右:カティング ジェームズさん

気になるシーンが意味すること、そして動画制作の狙いとは…?

制作を担当したMUFG 経営企画部 ブランド戦略グループの前川史佳さん、カティング ジェームズさんに話を聞いた。

私たちは風車をつくることはできないけれど

赤い球がデコボコ道を通ると、風車が回り始め、後ろの電球が灯る。

私たちはものづくりの会社ではないので、風車をつくることはできません。誰かと誰かの間で金融機能を通じて初めて役に立つことができます。だからこそ、お客さま、地域・社会、未来の世代、MUFGの仲間、あらゆるステークホルダーが次の一歩を踏み出すサポートを、私たちの方法でおこなっていきたい。その想いを赤い球が色々な道を転がる様子で表現しました」と前川さんは話す。

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このシーンは、大規模な風力発電や洋上風力発電への支援を表している。MUFGは2021年4月、「カーボンニュートラル宣言」(※)を発表。その一環で、再生可能エネルギー事業など、サステナブルな事業への融資額目標を、20兆円から35兆円に引き上げた(2019~2030年度累計)。

MUFGならでの強みは、高度な専門性が必要となる取り組みも可能とする「グループ総合力」と世界中の環境・社会課題と向き合える「グローバル展開」にある。動画のコンセプトづくりのため、社内の各部署の担当が集まった1回3時間・合計3回のディスカッションでも、その強みは改めて認識されたという。下記でも紹介するように、このシーン以外にもMUFGの強みを生かした取り組みが動画に登場する。 

※MUFGが2021年4月に発表。2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量の実質ゼロおよび2030年までに自社の温室効果ガス排出量の実質ゼロ達成を目指す宣言。

赤い球が進む森で、増える木が表すものは?

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パラパラと絵本がめくれ、赤い球が進むと、何もなかった道に木が生えていく。 

「わかりやすく取り組みを表現できたシーンだと思います。『MUFGの森』という植樹の取り組みです。紙ではなくwebの『Eco通帳』への申込・切替の件数に応じて約10万本を植える予定です」とカティングさんは解説する。 

スマートフォンやPCでいつでも入出金を見られる「Eco通帳」は利便性も高く、切替が進んでいる。そんな「Eco通帳」が植樹にもつながるこの取り組みは、私たち個人にとっても身近に環境問題を考えるきっかけになるかもしれない。

以上のシーンに見られる「気候変動対応・環境保全」は、MUFGが定める「10の優先課題」の一部。他の様々なシーンでも、この優先課題が登場する。どんな課題を表しているのか、想像しながら見てみよう。

赤い球はデジタルの世界へ

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赤い球がタブレットの中を移動する。
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赤い球が移動したスマートフォンで決済をするシーン。

赤い球は、様々なタブレットの中を移動し、スマートフォンへ。男性がそのスマートフォンで決済をする。 

グループの三菱UFJ銀行がおこなった、NTTドコモとのデジタル金融サービス提供に向けた業務提携など、金融のデジタル化を反映した場面だ。MUFGが次世代型の金融サービスへ注力していることを示している。金融のデジタル化は、サステナブルな社会インフラに欠かせないが、そこで気になるのはセキュリティだ。

前川さんは「セキュリティ面は、絶対に妥協できない部分です。慎重に進めながらも、もっと便利にしていきたい」と、難しい課題を前に、MUFGの信頼と信用を第一に守っていく姿勢を見せた。

子どもたちに届く段ボール箱が表すのは「貧困問題への対応」と「教育格差の是正」

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赤い文房具やスポーツ用品が入った段ボール箱が子どもたちに届く場面。「貧困問題への対応」と「教育格差の是正」は、切り離せない課題だからこそワンシーンにしたという。

本業である金融ビジネスで対応できない領域は、寄付という形で補っています。MUFGでは、グループ業務純益の1%を社会貢献活動にあてる仕組みを設けています」利益をしっかり社会に還元するMUFGの意志を前川さんは語る。

コロナ禍でおこなった支援の中には、アルバイトができなくなり、日本での学業の継続を諦めざるを得ない意欲ある外国人留学生の進学と生活を支援するため、東南アジアのパートナーバンクを通じ、各国の在日大使館にあてた寄付もある。

MUFGは世界各地に支店や子会社をもつグローバル企業です。日本国内はもちろん、世界にも視野を広げて支援をしています」(カティングさん)

何回も撮り直したカラフルなボールたち。そのワケは?

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赤だけでなく、カラフルなボールが転がる。インクルージョン&ダイバーシティを意味するこのシーンは、何回も撮り直したという。

MUFGが持続可能な社会づくりを牽引する意志を示すため、赤い球が先行するパターンなど、複数撮りました。最終的には、他のボールの中に赤がいて、一緒に進んでいることが一番伝わるシーンを選びました

前川さんの動画へのこだわりからも、MUFGが多様なステークホルダーとの連携を強く意識する姿勢が窺える。

もっと身近に感じてほしい

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年齢、性別、国籍、障がいの有無、様々な違いを持った人々がMUFGを囲む。

社内の検討期間も含め、発案から10ヶ月でようやく公開となったこの動画。 

「こんな明るくてモダンな雰囲気の映像が出来上がると思っていなかった」という反応が社内からもあったという。

MUFGに対するイメージが湧かなかったり、堅い印象を持っていたりする方が多いと思います。だからこそ、まずは『なんとなく、MUFGっていいことしている会社なのかな』と興味を持ってもらわないと、魅力的な事業や社員の取り組みが伝わらないと思ったんです

そこでもっとも適している手法が動画だった、と前川さんは制作背景を振り返る。 

ステークホルダーと進む道は「CHANGE」

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「持続可能な社会なくしては、私たちの成長もありえないという思いは、さらに強まっています」サステナビリティは、MUFGの経営の重要な柱。そこを打ち出さずに、他に何を打ち出すのかと、コーポレートブランディングの一丁目一番地として取り上げたと前川さんは話す。それが今回の動画だった。 

「実は、MUFGを表す心優しい赤い巨人が、人々を助ける案もあって面白いなと思っていたんです」と最後にカティングさんは裏話を聞かせてくれた。

「でも、今回の赤い球が冒険する案の方が、ステークホルダーと一緒に進んでいく金融らしい立場も上手く表していていいなと思い、採用しました」

この動画をきっかけに、MUFGらしいサステナビリティのさらなる推進・発信が期待される。 

◇◇◇

「赤い球の冒険~MUFG Soul Movie~」はこちらから

紹介しきれなかったシーンは、動画本編で見ることができる。

また、動画公式サイトでは、それぞれのシーンが表す課題や、関連するMUFGの取り組みも紹介されている。