「無知な女子高生」を沖縄に連れ出し「愛のムチ」を打つNHK番組「むちむち!」に「女性蔑視」批判

NHKEテレで8月20日に放送された番組「むちむち!」が批判を受けている。同番組は、東京・渋谷の女子高校生を沖縄・普天間基地や四国のお遍路に連れ出し、現場を体験させるというもの。しかし、放送前から「無知」であるとするターゲットを女子高生に絞っていることや、TwitterでEテレ編集部の公式アカウントが性的ともとれる表現でツイートしていたことから、女性蔑視と指摘されていた。
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Japanese school girls with funky and crazy hair styles and mini skirts crossing the street in Shibuya, Tokyo.
Jonathan Siegel via Getty Images

NHK・Eテレで8月20日に放送された番組「むちむち!」が批判を受けている。同番組は、東京・渋谷の女子高校生を沖縄・普天間基地や四国のお遍路に連れ出し、現場を体験させるというもの。「女子高生の目線で、日本を旅する新しいドキュメンタリー」と番組の公式サイトで説明されている。

しかし、放送前から「無知」であるとするターゲットを女子高生に絞っていることや、TwitterでEテレ編集部の公式アカウントが、「街でスカウトしたちょっとムチな女子高校生に、番組ディレクターが愛のムチを打つ、全体的にムチッとした番組です」などと性的ともとれる表現でツイートしていたことから、若い女性に対する蔑視、セクハラであるとして批判の声が上がっていた。

NHKはハフィントンポスト日本版編集部の取材に対し、「女子高生をターゲットに絞ったのは、同世代の男子に比べ表現力が豊かだと、これまでの取材で実感していたからです」とコメントしている。

■公式アカウントが「特にイヤらしい番組ではありませんので」

批判のきっかけは、8月17日に投稿されたEテレ編集部の公式アカウントによる番組宣伝のツイートだった。

これに対し、Twitter上では「セクシズム(女性蔑視)」であるという意見が多く寄せられた。

■ユーザーがNHKに問い合わせするも……

NHKに対して、番組の問題点を指摘したり、その見解を求めたりする人も出てきたが、納得いく回答を得られてないとするツイートが目立った。

ハフィントンポスト日本版編集部でも、8月20日の放送前にNHKに対して質問状を送った。質問は以下の3点。

1、この番組は「街でスカウトしたちょっとムチな女子高校生に、番組ディレクターが愛のムチを打つ、全体的にムチッとした番組です。」(Eテレ編集部の8月17日20時のツイートより)とのことですが、なぜ女子高生にターゲットを絞ったのか、番組の企画意図をお教えください。

2、上記ツイートで、女子高生が無知であると思われるような企画趣旨であることや、「愛のムチ」など性的な意味でもとられる表現を公共放送が使用していることに対して、TwitterやFacebook上で批判が出ていますが、それについてどう受け止めていらっしゃいますか?

(具体的な批判は上記、編集部ツイートへのメンションなどでご覧くださいませ)

3、NHKに対して、若い女性に対する蔑視であると問題点を指摘し、その見解を求めていらっしゃいますが、こうした事実はありますか? あるとしたら、どのような見解を返信されたかお知らせください。

https://twitter.com/akishmz/status/634167775301210112

これに対するNHKの回答は以下の通り。

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■女子高生の姿に賞賛、一方で演出に批判も

では、「むちむち!」の放送後は、どのような感想が寄せられたのだろうか。沖縄に連れて行かれ、普天間基地やお遍路の現場を体験する女子高生の姿に共感する人もいた。特に賞賛の声があったのは、沖縄戦の遺骨収集の現場で、ディレクターが「旅の最終的な目的が遺骨を収集する現場。行くか、行かないか?」と迫った際、一人の女子高生が「待機で。死んだ人が興味本位で来て欲しくないと思ってる」と断った場面だ。一方で、番組に登場するディレクターにはやはり批判が集まった。

放送前、NHKは取材に対して、「番組をご覧になって頂ければ幸いです」と回答していた。あなたはどう感じるか。再放送は8月23日午前0時の予定だ。

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