本谷有希子さん、芥川賞に輝く。受賞作「異類婚姻譚」とは?

第154回芥川賞と直木賞の選考会が1月19日に開かれ、芥川賞には本谷有希子さんの「異類婚姻譚」と滝口悠生さんの「死んでいない者」、直木賞には青山文平さんの「つまをめとらば」が選ばれた。
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第154回芥川賞と直木賞の選考会が1月19日に開かれ、芥川賞には本谷有希子(もとや・ゆきこ)さんの「異類婚姻譚(いるいこんいんたん)」と、滝口悠生さんの「死んでいない者」、直木賞には青山文平さんの「つまをめとらば」が選ばれた。毎日新聞などが報じた。贈呈式は2月下旬に東京都内で開かれ、賞金100万円などが贈られる。

芥川賞を受賞したうちの一人、本谷さんは、石川県出身の36歳。2000年に自ら脚本と演出を手がける「劇団、本谷有希子」を旗揚げした。

性格に癖のある現代女性などを主人公にした舞台は、若者を中心に高い支持を集めている。代表作には、映画化もされた「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」などがある。

芥川賞の候補に挙がったのは、今回で4度目。受賞作の「異類婚姻譚」は、文芸誌「群像」2015年11月号に掲載された。NHKニュースは次のように報じている。

受賞作の「異類婚姻譚」は、深く考えることなく結婚生活を送ってきた専業主婦の女性が、ある時ふと自分の顔が夫に似てきたと感じたことをきっかけに、夫婦の関係に疑問を感じ始める物語です。夫と自分の顔に起こる不思議な変化を受け入れようとしつつも、夫が自分とは根本的に異なる存在であったことに気がつく女性の心情を、軽妙な文体で描いています。

本谷さんはNHKの電話取材に応え、「知らせを受けた直後なので頭が真っ白です。周りの人たちがかつてないほど期待してくれていたので、みんなに喜んでもらえてうれしいです。芥川賞はこれまで3回落ちていますが、自分自身でその理由が分かっていたので、この作品まで粘ることができました。私自身は今回の受賞でよかったと思います」と話しました。

芥川賞に滝口さんと本谷さん NHKニュース 2015/01/19 19:07)

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