すい臓がんのため亡くなった歌舞伎俳優の坂東三津五郎さん(享年59)の葬儀・告別式が2月25日、東京・青山葬儀所で営まれた。弔辞を述べた人間国宝の尾上菊五郎さん(72)は、多くの女性にも愛された三津五郎さんの人柄をユーモアを交えて偲んだ。日刊スポーツなどが報じた。
三津五郎さんが信頼した先輩菊五郎はユーモアと愛情あふれる弔辞で参列者の涙と微苦笑を誘った。しめやかな弔辞のトーンが最後で変わった。城めぐりなど多趣味なことに触れて「『姫路城が好きだ』『彦根城が好きだ』と言っておりましたが、ホステス嬢やキャバクラ嬢も好きでした。どうか、そちらの世界に行ったら、ネオン街で、いい店を探しておいてください。私が行ったら、どうぞいい店を紹介してください。お願いいたします。本当に今までお疲れさまでした。ありがとう」。そう言った後、遺影を見つめた。若いころにもてた三津五郎さんのプライベートをよく知る菊五郎らしい粋な弔辞だった。
(キャバ嬢好きでした…三津五郎さんへ弔辞 nikkansports.com 2015/02/26 07:54)
しんみりとした会場には笑いも起き、和やかな雰囲気の中での別れとなったという。
菊五郎さんは一方で、1カ月前に三津五郎さんに会った際には復帰に意欲をみせていたと明かし、「本当に残念だ」と悔やんだ。また、「本当に若手をかわいがってくれた。3年後、5年後、10年後に君のまいた種が花咲き実をつけて、これから歌舞伎を背負って立ってくれると思うと楽しみ」と称賛した。
本葬には、2006年公開の映画「武士の一分」で共演した木村拓哉さん(42)ら各界の著名人も参列した。
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