アメリカの人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の続編「And Just Like That…」は、12月からHBO Maxで配信開始となる。
人気シリーズの続編を多くの人が心待ちにしていた一方で、主人公たちは容姿の変化を揶揄されたという。
続編を巡る女性の容姿への辛辣な反応について、キャリー役のサラ・ジェシカ・パーカー氏らがVogue12月号のインタビューで語った。
女性と男性で異なる加齢の受け止め方
「And Just Like That…」は50代の女性たちが主人公。現在のテレビドラマ界では挑戦的ともいえる設定だ。
加齢を肯定的に捉えた内容が評価される一方で、否定的な声も上がった。
パーカー氏は「私たちに対しては、とてもたくさんの女性蔑視的なコメントがあります。そしてそれは決して、男性に対しては起きないコメントです」とインタビューで強調した。
それを象徴する出来事としてパーカー氏が挙げたのが、7月に撮影された、人気司会者のアンディ・コーエン氏とのブランチの写真だ。この時、SNSなどでパーカー氏の白髪姿が強調された。
「白髪、白髪、白髪、『え、彼女は白髪なの?』と言われます。アンディ・コーエンも私と一緒でほとんど白髪でしたが、彼は素敵と言われます。なぜ彼はいいのでしょうか?なんと言っていいかわかりません!特にソーシャルメディアでは『彼女はシワがありすぎる』とか『シワがなさすぎる』とか、誰もが言いたいことを言います」
「まるで、私たちの今の状態が完璧であって欲しくないと思われているように感じます。自然に年齢を重ねたとしても、自分が居心地よく過ごすために何かをしたとしても、私たちに今の状態を苦しんでいて欲しい、と思われているかのようです」
「私は自分の外見をわかっています。私にはどうすることもできません。どうすればいいんでしょう?歳をとるのをやめればいいんですか?それとも消えてしまえばいいんでしょうか?」
「And Just Like That…」制作総指揮者のマイケル・パトリック・キング氏も、続編について「好意的な反応もたくさんありましたが、不快なコメントもあった」と語った。
キング氏が不快に感じたのが、ゴールデン・ガールズ(マイアミで同居する4人の高齢女性を主人公にした1980年代のコメディ)の写真がネットでシェアされたことだ。
「『女性は35歳か、引退してフロリダに住んでいるかどちらかなのか』と思いました。その間の章がすっぽり抜けています」と述べた。
「And Just Like That…」には、シャーロット役のクリスティン・デイヴィス氏とミランダ役のシンシア・ニクソン氏も出演する。
デイヴィス氏もVogueのインタビューで「『なんで戻ってきたの?』と言われて、すごく嫌な気持ちになりました」「女性の生き方は、興味を引くものではないのでしょうか?誰1人として『なぜこの暴力的な映画のリメイクを何度も何度も作るのか』と言いませんよね」と語っている。
一方、ニクソン氏は「私は、続編が若さを売り物にしていないことが気に入っています。番組には、21歳の姪などは出てきません」と述べた。
新たに多様性を加えた内容に
オリジナルでは、主人公4人が全て白人で、多様性に欠けていた。続編ではサラ・ラミレス氏やカレン・ピットマン氏、ニコール・アリ・パーカー氏などが加わり、ニューヨークの多様性をより反映した内容にするという。
4人の主人公のうち、サマンサ役のキム・キャトラル氏は出演しないが、ミスター・ビッグ役のクリス・ノース氏やアンソニー役のマリオ・カントーネ氏、9月に亡くなったスタンフォード役のウィリー・ガーソン氏も出演する。
番組のプレスリリースによると、「And Just Like That…」は「30代で複雑な人生と友情の舵取りをしていた女性たちが、50代になってより複雑な人生と友情の現実の舵取りをする」内容だという。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。