民進リベラル系、新党準備 希望や自民と対決姿勢鮮明に
新党「希望の党」(代表=小池百合子・東京都知事)が衆院選に向けて進める民進党出身者の公認調整に関連し、共産党などとの野党共闘に前向きな民進リベラル系の前衆院議員らが30日、希望からの公認が得られないことを前提に新党の結党準備に入った。民進からの立候補の可能性も模索している。新たに自民党と希望、日本維新の会といった保守陣営との対決姿勢を鮮明にする。
リベラル系の前衆院議員らは参院議員と協力して、まず前原誠司代表の「合流」提案の撤回を求め、両院議員総会の再開催を要求する。参院議員の間ではすでに署名活動も始まっている。
ただ、事実上の選挙戦へ動きだしており、総会の再開催が間に合わないことなども考慮。民進からの立候補の可能性も探りつつ、週明けにも総務省に新党を届け出られるよう準備を進める。
昨年の参院選などで実績がある、共産や社民党、市民連合などとの連携も検討している。共産の志位和夫委員長は30日、記者団に「新しい流れを作るとすれば歓迎だ」と述べた。
民進は同日、党本部で全国幹事会を開催。冒頭、前原氏が立候補予定者の公認内定を取り消し、全員を希望に公認申請する方針を説明した。だが、公認判断について小池氏は、民進が憲法違反として廃止を訴えてきた安全保障法制への賛同などを条件に「排除する」と明言しており、出席者からは不満や不安を訴える声が出た。
辻元清美幹事長代行は会議後、記者団に「現実的なリベラルが今の政界に大事だ」と述べ、希望に合流しない考えを表明。旧社会党出身の赤松広隆元衆院副議長は同日、名古屋市内で記者団に「新しい政党を作ることも選択肢の一つとしないといけない」と言及した。