卓球のリオデジャネイロオリンピックのシングルス出場権を争うアジア大陸予選で、15歳の伊藤美誠(いとうみま)選手が4月14日、世界ランキング2位の丁寧選手(中国)を破り、準決勝進出を決めた。丁寧選手は2015年の世界選手権の覇者で、ロンドンオリンピックの銀メダリスト。伊藤選手にとっては、世界女王から勝ち取った大金星となった。NHKニュースなどが報じた。
伊藤選手は13日の初戦で北朝鮮の選手に勝利し、14日の準々決勝で丁寧選手と対戦した。第1ゲームは先取されるも、第2ゲームから第4ゲームまでを3連続で勝利。第5ゲームを取られたあと、第6ゲームを11対9で競り勝った。
スポニチによると、試合後に伊藤選手は「ビックリしました。戦術とかは特になかったけど、自分のプレーを出せれば、思い切ってやれればと思っていた。5度目の正直かな」と話したという。
Twitterでは、女子レスリングの吉田沙保里選手や男子体操の白井健三選手などが祝福のコメントを投稿した。
伊藤選手は14日午後、準々決勝で石川佳純選手との日本人対決に臨んだが、第1ゲームを終えた時点で伊藤が右手親指付け根の負傷を訴えて棄権し、決勝進出は果たせなかった。時事通信ニュースが報じた。
■4月から高校生、15歳の若き日本代表
所属契約を結ぶスターツの公式サイトによると、伊藤選手は2000年10月生まれの15歳。世界ランキングは10位で、2013年9月から卓球女子ナショナルチームに所属している。NHKニュースによると4月に高校生になった。
伊藤選手は団体戦のメンバーとして、すでにオリンピック初出場を確実にしているが、シングルス代表の福原愛選手と石川佳純選手が怪我などでリオデジャネイロオリンピックに出場できない場合に備え、今大会に出場した。
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