アメリカではミドルクラス(中流)の地盤低下が問題となっていますが、世界全体でみるとミドルクラスは増えています。
まずミドルクラスを定義します。ミドルクラスとは一日当りの収入が10ドルから100ドルまでの人たちを指します。これを年収家計所得に換算すると$14,600から$146,000になります。それは円に換算すると年収168万円から1680万円です。
世界にはミドルクラスに属する人が32億人います。ミドルクラスの人口は毎年1.4億人増えているので2020年までにミドルクラスは世界人口(74億人)の51%に達すると見込まれます。
新しくミドルクラス入りする人口の88%はアジアに住んでいます。なかでも中国とインドでミドルクラスの増加が激しいです。2015年から2030年にかけての増加率は、中国が3.4倍、インドが5.6倍です。
ブルッキングス研究所のホミ・カーラスによると、2015年の世界のミドルクラスの消費に占める米国の比率は13%でNo.1でした。第2位が中国で12%、日本は第3位で6%でした。
しかし2030年には中国が22%で首位、インドが17%で第2位になると言われています。日本のシェアはその段階で3%に落ちると見られています。
インドの躍進に投資する方法としてはウィズダムツリー・インド株収益ファンド(ティッカーシンボル:EPI)というETFがあります。
(2017年3月12日「Market Hack」より転載)